インターネット上に分散するWebコンテンツの情報を、効率よく検索したり収集するための次世代Web技術。インターネットの発明者の一人であるティム・バーナーズ・リー氏が1998年に提唱した。インターネット関連の標準化団体「W3C」による仕様策定や研究開発が進められている。

 セマンティックWebでは、コンテンツがどのような“意味”を持つのかを、各コンテンツにあらかじめ付加しておく。この意味を表す情報をメタデータと呼ぶ。メタデータは、例えば「コンテンツに出てくる『平河』という単語は“人名”を意味する」といった形で表す。

 Web検索エンジンでは通常、「平河」を検索するとそれが人名か地名か製品名かなどを区別せずに表示する。「人名を表す『平河』」だけを検索することはできない。これに対し、セマンティックWebではメタデータを使うことで「人名の『平河』」だけを検索できる。結果として、膨大な情報のなかから欲しいデータを効率よく探し出すことが可能になる。

 W3Cは、セマンティックWebのメタデータに関して「RDF(Resource Description Framework)」と呼ぶ仕様を策定している。RDFは、メタデータを記述する際に従うべき規則をまとめたものである。