リーダー/ライターが複数の無線ICタグのデータを同時に読み取る機能のこと。アンチコリジョンに未対応の場合、複数のICタグと同時に通信しようとすると、ICタグからの通信が衝突(collision)を起こす。この衝突を避けるために、ICタグとリーダーの通信方法を工夫している。

 例えばバイナリツリーと呼ばれる通信方式では、最初にリーダーが特定の範囲のIDを指定してICタグに電波を送る。ICタグは、自分のIDがその範囲内にある場合だけ返信する仕組みになっている。もし複数のICタグから返信があれば、次にリーダーは範囲を狭めて電波を送る。これを繰り返して、ICタグからの返信が一つだけになったとき、そのデータを読み取る。

関連キーワード●無線ICタグ、リーダー/ライター




本記事は2005年12月26日発行のムック「無線ICタグ活用のすべて」(詳細はこちら!)の記事を基に再編集したものです。