複数のアプリケーションで共有しているDLL(動的リンク・ライブラリ)がバージョン間で不整合を起こし,アプリケーションの動作に悪影響を及ぼすこと。新しいアプリケーションをインストールしたときやシステムのパッチを適用したときに,それまで正常に動作していたアプリケーションが突然動かなくなるといった形で現れる。既存環境のDLLが異なるバージョンのファイルで上書きされてしまうためである。

 Windows 2000/XPやWindows 98 Second Edition以降では,「サイドバイサイド共有」と呼ぶDLL Hell回避方法を用意しているが,同名のDLLを複数のアプリケーションが同時利用する際などに制限があった。.NET Frameworkではバージョン管理機能が強化され,同名のDLLでもバージョンが異なれば別個のものとして扱えるようになっている。