●ゲートウエイサービスの利用でクライアント認証やアクセス制御を実現
●現場からのシステム提案を受け入れて社内サービスを拡充
持ち帰り弁当チェーン「ほっかほっか亭」を全国展開するハークスレイは、社内コミュニケーション基盤としてグーグルの「Google Apps」を新規採用した(図1)。移行作業は2012年2月に開始し、7月に移行完了。以前は別々に運用していた社内メールとインターネットメールのシステムをGmailに一本化し、社内メール用に稼働させていたMicrosoft Exchangeサーバーを廃止した。
Google Apps導入の狙いは情報共有と情報活用を促進すること。ライバルチェーンや各種外食産業、コンビニなどとの競争に勝ち抜くには、的確な情報分析やビジネススピードの向上が求められる。そのためには、店舗を巡回する営業担当(スーパーバイザー)などが得たナレッジを速やかに、かつ、全社的に共有する仕組みが必要となる。ナレッジが個人に滞留しがちなメール中心のシステムから、Google Appsの各種情報共有サービスに切り替えることで、情報をスムーズに共有・活用することを狙った。
ただし、Google Appsを「素のまま」で利用することには大きく2つの問題があった。1つは、Google Appsの標準のトップ画面がシンプルであること。全従業員がITに精通しているわけではないので、大きな移行障壁になると予想された。これについては「Googleサイト」の機能を使い、独自のポータルサイトを用意することで解決した。
もう1つはセキュリティである。IDとパスワードがあれば誰でもどこでもサービスにアクセスできるのは好ましくない。また、各ユーザーがアクセスできる情報やサービスの範囲もコントロールしなければならない。これについては、グルージェントが提供するクラウドゲートウエイサービス「Gluegent Gate」を利用することで解決した。同サービスによってクライアント認証やアクセス制御を実現した。