通販化粧品大手のオルビスは2012年9月末から、商品を注文の翌日に配送するサービスを全国一律で始める。さらに、日本の人口の約半数をカバーする関東と関西では、前日夜間から翌朝7時までのネット注文に対しては当日中に配送する。

 そのためのSCM(サプライチェーン・マネジメント)をオルビスは2012年に入って再構築してきた。まず2月21日に、兵庫県西宮市に同社初の関西拠点「西日本流通センター」を開設。続いて8月21日には埼玉県加須市に「東日本流通センター」が稼働。東西2拠点の新体制が完成した。

 両センターには、新しいクイックピッキングシステムとデジタルアソートシステムを導入した。これにより、従来のマニュアルピッキングは廃止している。そして商品の出荷頻度別にピッキングや仕分けをする。

 従来関東に3カ所あった拠点の集約効果と新センターの生産性向上でコストが浮き、かつ従来の関東一極集中の出荷体制に比べると西日本方面への配送費が大幅に減る。そのため、北海道と沖縄には航空便を使って翌日配送することとし、それでも採算が合うという。