顧客企業に提供しているオフィス業務の支援サービス用に、プライベートクラウドを構築した。

 従来は、デジタル複合機による文書管理、基幹業務システムとデジタル複合機を連携させた情報の入出力といった支援サービスのシステムごと、さらには顧客企業向けにカスタマイズしたシステムごとに、個別のシステム基盤を構築。それらを、複数のデータセンターで分散して運用してきた。そのため、運用コストの削減やシステム基盤の柔軟性・拡張性が大きな課題になっていた。例えば、ある支援サービスの利用が急に増えたとき、別のサービスのシステムの処理能力に余裕があっても、すぐには転用しにくかった。

 これらの課題を解消するため、野村総合研究所のデータセンターにプライベートクラウドを構築し、複数のデータセンターに分散していたシステムを集約した。これにより、運用コストや消費電力を削減するのに加えて、柔軟に各システムの割り当てリソースを変更できるようにした。さらに、ネットワークのトラフィックも集中監視できるので、セキュリティを向上できるという。また今後は、プライベートクラウドを活用し、新規サービスのシステム構築や既存システムの改修のコストも引き下げる。

 新システムの設計・構築は、野村総合研究所に委託した。ミドルウエアを含むシステム基盤の運用も、野村総合研究所が行う。