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日経情報ストラテジー

業種 ハウス食品
ネット活用がスパイス商品の好調支える

袋タイプが新規顧客層を開拓し前年同月比10%以上の伸び

2010/02/08
島津 忠承=日経情報ストラテジー
ハウス食品マーケティング本部香辛食品部の栗本宜長販売企画マネージャー
ハウス食品マーケティング本部香辛食品部の栗本宜長販売企画マネージャー
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 ハウス食品の「ギャバン」ブランドの香辛料の販売が好調だ。2009年9月以降、同ブランド全体での売上高が前年同月比10%以上の伸びで推移している。同年同月に発売した、スパイスを1回ないし数回の調理で使い切るように小分けした袋タイプ「ギャバン ミニパック」シリーズがけん引役だ。このミニパックは、インターネット経由で集めた顧客の声がきっかけになって誕生した。

 ハウス食品はギャバンを売り込むに当たり、以前からブロガー(ブログの書き手)に料理レシピを募集するなど、インターネットを積極的に活用してきている(関連記事1関連記事2)。2009年2月にはネットを介した顧客アンケートを実施した。すると、香辛料への関心が高い一方で、「利用したい容量で購入できない」という不満の声が多く集まった。

 小瓶にスパイスを詰めた主な既存商品の容量は、粉末の場合で15〜20グラム程度。スパイスをよく使う顧客にとっては適量でも、スパイスを頻繁に使わない顧客は、使い切れないのでは、と心配してしまう。そんな理由から購入をためらう潜在顧客の存在が判明したのだ。

 そこで、粉末タイプで小さじ1杯程度の容量に抑えたミニパックシリーズを新たに開発した。さらに「どの料理にどのスパイスを使ったら良いのか分からない」との声にも配慮して、商品パッケージに当該スパイスを利用する代表的な料理の写真を印刷した。

 ところがこのミニパックに対して、取引先の流通事業者の一部は陳列に消極的だった。既存サイズの需要を奪って単価が下落することを恐れたのだ。そこでハウス食品は「POS(販売時点情報管理)データを活用して回転率の低い商品と置き換えることを提案し、陳列スペースを確保させてもらった」(マーケティング本部香辛食品部の栗本宜長販売企画マネージャー)。

 ふたを開けてみたところ、実際には既存サイズの売り上げにはほとんど影響が無く、新たな需要を開拓できた。小分け版を発売した28品のうち、売り上げが下がってしまったのは2品だけ。既存顧客は従来の小瓶をそのまま利用する一方、容量の多さに購入をためらっていた潜在顧客の需要を掘り起こした可能性が高い。

 栗本マネージャーは今回の成功を受けて、さらにネットの活用範囲を広げていく考えだ。「レシピの書籍を出版できるほどの十分な知識を備えたブロガーに、商品開発に協力してもらいたい」(栗本氏)。早ければ2010年3〜4月にも開始するという。

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