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キリンホールディングス
仮想化技術を使い自営クラウド,性能アップに向けLAN見直し (2/3)

河井 保博=日経コミュニケーション 2010/02/03 日経コミュニケーション
出典:日経コミュニケーション 2010年1月1日号pp.56-59
(記事は執筆時の情報に基づいており、現在では異なる場合があります)
目次一覧

仮想化でサーバー管理コストを圧縮

 キリンのプライベート・クラウドは,これで完成ではない。仮想化技術を使い,さらなるサーバー・ハードウエアの集約を進めている。現在,仮想マシンとして運用しているサーバーは全体の約30%。2010年には,これを50%近くにまで増やす。そのために今後ポイントになるのが,サーバー・ネットワークの見直しである。

 キリンホールディングスのサーバー運用を一手に引き受けるキリンビジネスシステムの吉田幸博情報技術統轄部インフラ技術管理グループ担当部長は,「仮想化環境へのシフトに伴って,サーバー・エリアのネットワークを見直す。2010年度のシステム投資の大半はネットワーク増強用だ」と説明する。

 同社がサーバー仮想化技術を導入し始めたのは2003年。きっかけは,年を追うごとにサーバー数が増え,それに伴って運用管理コストが膨らんでいたことである。とりわけ目立ったのが,グループウエア,ポータルなどを稼働させるWindowsサーバーとLinuxサーバーだった。

 サーバー数が増えると,管理の手間や保守コストも増える。データ・センターのサーバー設置スペースや電力の不足という問題も浮かび上がった。そこで対策として着目したのがサーバー仮想化だった。仮想化の対象は,主にパッケージ・アプリケーションを利用している,WindowsサーバーとLinuxサーバー。仮想化環境なら,仮想マシンごとそっくりソフトウエアとして実現されているため,サーバーの新規立ち上げや,保守などに伴うハードウエアの切り替えが容易になる。

 以後,キリンホールディングスでは,年に20~50台のペースで仮想化環境への移行を進めてきた。現状の仮想化環境は,物理的なサーバーが約30台。 19台で「VMware ESX Server」,その他で「Microsoft Virtual Server」と「Windows Server 2008 Hyper-V」を利用している。コスト削減効果は当初見積もりの年間4000万円を上回りそうだという。

CPUよりもLANがボトルネックに

 ただ,ここに来て,今までほとんど考慮していなかった課題が浮かび上がってきた。仮想化環境の性能設計に,ネットワーク性能が大きく寄与することだ。具体的には,CPUに余裕があるサーバーのいくつかは,稼働させる仮想マシンを増やすと,トラフィックが増えすぎて応答性能が落ちるというものだった。実際にトラブルに陥ったわけではないが,「次に仮想化する対象を決めるプロセスの中で見えてきた」(吉田担当部長)という。

 仮想化環境では,1台のハードウエアで複数の仮想マシンが動く。それまで異なるネットワークに接続していたサーバーを統合すれば,両方のトラフィックが同一ネットワークに乗ることになる。このため,ハードウエア1台当たりのトラフィックが増えてきた。

 実際,「現状で物理的なサーバー1台当たりのCPU使用率は20%前後」(吉田担当部長)。さらに仮想化を進めても,CPU能力に問題はない。ただ,対象となるアプリケーションのトラフィック・パターンを考えると,ネットワーク性能には限界が来そうだという。

 対策として考えているのは,サーバー・ネットワークのセグメント分け。アプリケーションの種類ごとにセグメントを分割して,それぞれのトラフィックを減らす考えだ(図2)。

図2●キリンホールディングスのサーバー仮想化に関連した動き
これまではサーバーの統合効果で年間4000万円以上のコストを削減。今後はさらに適用範囲が広がる。それに合わせて,サーバー・エリアのLANを見直す。
[画像のクリックで拡大表示]

 既に運用しているWindows/Linux系サーバーの仮想化は,2010年でほぼ完了する。それでも,同社の仮想化への取り組みは今後も続く。

 例えば同社では,基幹業務システムを稼働させているメインフレームを,2011年に廃止する。もちろん,新システムに移行する計画だが,多くのアプリケーションが「Windows環境やLinux環境で十分だと見ている」(吉田担当部長)。そうなれば,基幹システムの一部も仮想化環境に移行することになる。

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