●サーバーの仮想化に伴う性能劣化に備えLANを見直し
●拠点に残るファイル・サーバーを集約,WAN高速化装置で性能を確保

酒類,飲料・食品,医薬品など多岐にわたる事業会社を傘下に持つキリンホールディングスは,「プライベート・クラウド」としてシステムを運用している。資本提携したメルシャンのシステムを含め,グループ会社のシステムの大半を2カ所のデータ・センターに集約。全国に散らばった約500拠点から利用している(図1)。
サーバーは,メインフレームをはじめとする業務システム,グループウエアやポータル,メールなどの情報系システムなど全体で700台程度ある。仮想化技術を駆使しているため,一つの仮想マシンを1台とカウントすれば,総サーバー数は約1000台に上る。
拠点とデータ・センターを結ぶネットワークは,メイン回線がNTTコミュニケーションズの「Arcstar IP-VPN」,バックアップ回線がNTT PCコミュニケーションズの広域イーサネット「ブロードバンド・イーサ」である。