小田急百貨店は2009年3月,基幹業務システムをオープン系システムに移行し,中核となる新商品勘定システムの基盤としてインメモリー・データベース(DB)を採用した。メモリー上にデータを置き,大量のデータを高速に処理できる。明細データが約50万レコードある前日の売上情報から,分析用の帳票を約4分という短い時間で出力可能で,各店舗が販売状況をオンラインで確認できる。新システムによって,迅速な販売戦略の立案や,在庫・利益のリアルタイムでの確認を実現した。

 新商品勘定システムは,日々の売上・仕入れ情報を収集・分析する仕組み。従来は,メインフレームによって構築していたが,取扱商品の増大によりデータが増加した上に,分析内容が多様化し,処理に時間がかかるようになっていた。

 システムの構築は,富士通と富士通システムソリューションズが行った。インメモリーDBとシステム開発には,富士通ビー・エス・シーの「Oh-Pa 1/3 Data Server」とその関連製品を利用している。