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ミサワホーム東関東
モデル支店で個人ノルマやめチーム制営業

2008年度の目標達成率が6支店中トップに

小林 暢子=日経情報ストラテジー 2009/09/08 日経情報ストラテジー

 千葉・茨城地域を担当するミサワホームの販売子会社、ミサワホーム東関東(千葉県千葉市)では、個人別販売ノルマをやめて5人ずつのチーム制営業を取り入れたモデル支店が営業力強化に大きな成果を上げている。営業担当者一人ひとりが顧客の商談を初めから終わりまで担当するのでなく、プロセスによってはベテランの営業担当者を当てるなど、柔軟に担当者を入れ替えることで成約確率を上げるのが特徴だ。
 
 このモデル支店は千葉県の市原市以南を営業エリアとする木更津支店。ミサワホームがチーム制営業を導入するに当たり、モデル支店の1つとして2006年の春から取り入れた。70人の社員が営業、設計、施工、保守などの業務に取り組んでいる。同支店の2008年度の目標達成率は東関東の全6支店でトップだった。

顧客発掘と商談を「分業」

 従来の住宅販売会社では、一人ひとりの営業担当者が、見込み客の発掘から、商談、見積もり提出、成約まで包括的に担当する。給与や賞与の決定が個々の売上額に応じて決まる歩合型の報酬制度により、モチベーションを高めていた。

 しかし近年は、こうしたやり方が通用しなくなってきたという。「インターネットの普及に伴い、住宅に関する情報を事前に収集してから、住宅メーカーとの交渉を始めるなど、情報武装する顧客が増えた。こうしたなか、経験の少ない営業担当者が顧客と接触しても、見積もり提出や成約へと営業プロセスを進めることが難しくなっていた」。住宅メーカーの経営支援を数多く手がける日本エル・シー・エー コンサルティング事業本部住宅&不動産事業部権田和士部長はこう指摘する。

 ミサワホーム東関東木更津支店では2006年からチーム制営業を導入するに当たり、見込み客の発掘、商談、見積もりなど各ステップで、手分けして商談を進める分業体制を山口芳明支店長が考案した。若手は見込み客の発掘を中心に担当し、情報を5人のチームで共有する。顧客の要望や商談の難易度に応じてそのつど、商談の担当者を決めていく。こうしてチーム全体で1件の顧客をフォローする。

見込み客の情報をホワイトボードで見える化

写真1●週2回のプロセスミーティングで顧客情報を共有し、ホワイトボード上で担当替えや同行のスケジュールを組んでいく
[画像のクリックで拡大表示]
写真2●「チーム制営業は、目先の業績だけでなく、長期的な人材育成にも効果がある」と話す木更津支店の山口芳明支店長
[画像のクリックで拡大表示]

 情報共有の場になるのが、毎週月曜と金曜に開く「プロセスミーティング」だ。ホワイトボード上のスケジュール表に、各営業担当者がその週の顧客とのアポイントを張り出す。それを見ながら課長を中心にメンバー同士が話し合って、担当替えや同行のスケジュールを組んでいく。

 毎朝開く10分程度の立ち会議でも、前日の状況を報告し合い、必要に応じて予定を修正する。さらに月次で振り返り会議を行い、翌月の見込み客の目標数などを設定していく。顧客には事前に担当者が入れ替わる可能性があることを伝えておくが、「そのことに難色を示す顧客はほとんどいない」(山口支店長)。

 販売目標は5つのチームごとに割り振リチームの業績達成度がメンバー全員の評価になるようにした。ただしこれでは個人的な努力が評価に直接反映されない不満が出るため、業績以外の評価項目も設定している。アポイントの件数やCS(顧客満足度)調査の結果、あいさつやオフィス清掃の実行度などだ。またチーム横断で、ウェブサイトの運営やファン作り活動に取り組むプロジェクトを設け、その活動実績も評価に反映している。こうした指標の設定は、ユニークな経営手法で知られるダスキン代理店の武蔵野(東京都小平市)の手法を参考にしたという。

 これらの取り組みが功を奏し、チーム制営業を導入して3年目の2008年度に、ミサワホーム東関東の6支店中、目標達成率がトップになった。難度の高い商談にベテランの営業担当者を配することで成約率を上げたのに加え、「若手が成長した効果も大きかった」と山口支店長は話す。ベテラン社員が商談をする際、その顧客を発掘した若手が同行するといった例が増え、若手がベテランのやり方を見ながら営業スキルを段階的に習得できるようになった。個人ではなくチーム評価にすることで、ベテランにも若手を育てる責任感が芽生えた。若手社員の定着率も上がったという。

 2008年10月には、顧客の家族とのミーティングや顧客との90分面談など、成約確率を上げるイベントの実行度をプロセスミーティングで管理している。こうしたイベントは、業績の良い営業担当者が実施していた“暗黙知”だったが、日本エル・シー・エーの支援を得てそれを形式知化し、チームで共有した。住宅不況が長引くなか、少ない商機をチーム制営業で着実に成果に結びつける体制を固める。

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