全日本空輸(ANA)は2009年2月,UHF帯RFIDを利用した航空機整備用ツールの出納管理を行うシステム「LEVET SYSTEM」をNECの協力で導入した。羽田空港と成田空港で稼働している。

 LEVET SYSTEMでは,整備士が使用する全16種・約2400個の整備用ツールやマニュアル,車両キー,整備士のネームプレートにUHF帯RFIDタグを取り付けて,持ち出しや返却状況を管理する。ゲート型のRFIDリーダーでタグの情報を読み取ることによって,ツールなどの利用状況とその利用者の情報を効率的に記録できる。整備士の管理負荷を軽減し,機体整備に業務を集中させるのが狙いだ。

 UHF帯RFIDはタグとリーダーが最大約5メートル離れても通信できる。NECは,実際の利用現場に近い環境での動作検証や,アプリケーションの構築・運用定着までの支援を行った。