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事例データベース

産業技術総合研究所
予約客の希望を“融通”できる技術開発

西鉄インや東北の温泉施設で試験運用を開始

清嶋 直樹=日経情報ストラテジー 2009/02/26 日経情報ストラテジー
融通予約システムを導入した西鉄インのフリー予約画面。福岡市中心部のホテルを第3希望まで選べる
[画像のクリックで拡大表示]

 産業技術総合研究所(産総研)が人工知能を使ってサービス業の予約受け付け業務を効率化しながら利益を最大化できる「融通予約」システムを開発した。融通予約システムとは、先に予約を入れた人の中で別の予約に振り替えてもいい人に対して割引料金などの特典を提示し、後から割り込んで予約を入れてきた人に空きを融通するシステムである。

 先に予約を入れた人は振り替えに応じれば低料金で同等のサービスを受けられるし、後から予約を入れた人でも自分の希望を通しやすくなる。双方のニーズを同時にかなえることで、企業は顧客満足度を高めながら、限られた予約枠の中で利益を最大化できるという。

 この融通予約システムを使って、2009年1月からビジネスホテルチェーンの西鉄イン(福岡市)と、宮城県と山形県の温泉旅館4軒の連合体である「ニッポンTOJIむら」の2つが、ネット予約の試験運用を始めた。産総研によると、シミュレーション上では最大で4~5割の利益額向上効果がある。宿泊予約以外にも、航空機や鉄道、ゴルフ場といった予約枠に制限があるサービス業全般に応用できる。

譲れない人と譲ってもいい人の双方にメリット

 西鉄インは福岡市にあるホテル「西鉄イン福岡」「西鉄イン天神」「西鉄イン博多」の3つに融通予約システムを適用した。予約には「フリー予約」と「優先予約」の2種類があり、3つのどのホテルに泊まってもいい人はフリー予約を選択。第1・第2・第3希望を決め、同時に「予約確定希望日」を入力しておく。Aさんは西鉄イン福岡が第1希望で、天神と博多が第2・第3希望、確定希望日が2月27日といった具合である。すると西鉄インの予約データベース上では、Aさんの予約は第1希望の福岡が「仮予約」、第2・第3希望の天神と博多が「予備予約」となる。

 その後、確定希望日までに別のBさんが「どうしても西鉄イン福岡に泊まりたい」と言ってきたとする。その時、西鉄イン福岡が満室なら先に予約を入れたAさんに部屋を融通してもらい、その代償として数百円の割引料金をAさんに提示する。逆に、優先予約のBさんには100円増しの料金を提示する。Aさんの確定希望日になると、Aさんには西鉄インからメールが届き、最終結果と割引料金が提示されて、そのホテルが「確定済」になる。

 不特定多数の人からの予約をリアルタイムで入れ替える必要があるため、産総研は融通予約システムに人工知能を搭載し、探索問題処理をしている。ホテル側の利益額を最大化できる最適価格も算出できるのも、融通予約システムの特徴である。限られた予約枠の中で、先に予約を入れた人には少なくとも1つの予約を保証しておきながら、予約の申し込み状況を見て第3希望の範囲内で柔軟に振り替えていき、客室をより多くの人にうまく割り当てていく仕組みに独自性がある。

 こうした融通予約は団体客からの急な予約対応などに特に有効だ。特定のホテルに後からまとまった予約が入った場合、西鉄インは先に予約をしていた人を第2希望のホテルに振り替え、販売機会損失を防ぐ。3ホテルとも福岡市の中心部にあるので、単身のビジネス客の中にはホテルが変更になってでもより安い宿泊料金を求める人が多いとみている

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