関東地方などでドラッグストアを展開するウエルシア関東(埼玉県さいたま市)は2008年12月から、店頭のPOS(販売時点情報管理)データと携帯サイト「ウエルシアのe情報」の会員情報を連携させた販促強化策に乗り出す。

 顧客向けに店頭で配布しているポイントカードに、顧客が携帯サイトに登録した会員情報を追加登録できるようにシステムを改造。ポイントカードに記録するPOSの売り上げデータと会員情報を照合し、販促メールを送った顧客が来店したかどうかや、販促をかけた商品を購入したかどうかを確認できるようにする。

 ウエルシアのe情報の携帯サイトは約4万人の会員を抱える。サイトを通じて会員向けに販促メールを配信し、平均で2割程度の増収の効果を確認している(関連記事)。ただし、販促メールを受け取った会員のうち、どの会員が実際に来店し、当該商品を購入したのかは必ずしも明確ではなかった。

 一方、同社のポイントカードは顧客の個人情報データを蓄積していなかった。このため、ポイント付加による顧客の囲い込み効果こそあるものの、ある商品を購入した顧客に関連する商品を勧めるといった販促活動には生かし切れなかった。

 これら2つの課題を一挙に解決するのが、ポイントカードを介する今回のシステムである。POSの売り上げデータと携帯サイトの会員情報をひも付けることにより、顧客の購買行動を見える化できる。販促メールの精度向上などに役立てたい考えだ。