プラザスタイルの化粧品ブランド「ロクサンヌ・リゾ」の動画配信画面
プラザスタイルの化粧品ブランド「ロクサンヌ・リゾ」の動画配信画面。動画に「付せん」を付けて利用者間で情報共有できるのが特徴
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 輸入雑貨販売のプラザスタイル(東京・港区、旧ソニープラザ)は2008年秋に本格発売する化粧品の新ブランド「ロクサンヌ・リゾ」で、インターネット動画配信による販売促進に力を入れている。既に動画4本を配信しており、秋の発売までに内容を拡充していく。(関連記事

 動画を通じて化粧品の特徴や使い方を伝えることを狙っている。動画配信ベンチャー企業のキャスタリア(東京・文京区)のサービスを採用。動画再生の最中に、利用者が画面の横に「付せん(メモ)」を付け、感想などを書き込めるようにしているのが特徴。付せんに書いた情報はほかの利用者に公開することも可能で、利用者同士で「ここは注目」などと情報共有することもできる。

 ロクサンヌは「30代の働く女性」に的を絞ったブランド。大手化粧品ブランドに比べて広告宣伝費が限られることもあり、「マス媒体の活用は雑誌など最小限に抑え、対象を絞ったセミナーを実施したり、ネットでの口コミで地道に商品を知ってもらったりすることを重視している」(長崎由佳・ブランド開発部ブランド開発課課長)。6月に延べ20回にわたる少人数のセミナー(メーキャップレッスン)を実施中で、この模様の動画配信も計画している。プラザスタイルは全国に約120の店舗網を持つが、現状の来店客層はロクサンヌの対象顧客層よりやや若いため、ネット販促を重視することにした。

 新ブランドは米ニューヨークを拠点に女優、モデルや政治家らのメークを担当しているメーキャップ・アーティストのロクサンヌ・リゾ氏の名前を冠している。ロクサンヌの対象顧客は肌のケアの必要性が増す年代でもある。

 同ブランドの化粧品は、肌の黒っぽいクマやくすみをピンクなどの「反対色」で打ち消すといった独自のメーキャップ理論に基づいている。「商品がそのままお客様の手に渡っても、すぐには使い方が分かりにくい」(長崎課長)。写真では色の表現が限られるうえ、目の肥えたネット利用者からは画像が加工されていると思われがち。反対色を生かしてくすみなどを消していく方法などを動画で示したほうが、説得力が増すと見ている。