24時間営業を生かす店づくり
従来は小型店を中心に展開していたが、今後はハローズを核とする大型のショッピングセンターに力を入れる。その象徴が2006年11月にオープンした伊勢丘店。当地のランドマーク的な存在だ。
同じ建物にドラッグストア、100円均一ショップ、ホームセンターを従え、駐車場をはさんだ対面には、TSUTAYAや携帯電話ショップ、ラーメン店、ガソリンスタンドが並んでいる。ほかにもクリーニング、ペットショップ、美容室、音楽教室まで同じ敷地内に存在する。400台分の駐車場は土日にもなるとほぼ埋まってしまう。
広島県福山市のハローズ伊勢丘店(上)。同店を含む伊勢丘モール全体では敷地面積が3万2436m2。深夜11時を過ぎても客足は絶えない(左下)。天井が高く、通路が広い開放的な店内の作り(右下) |
24時間営業はハローズだけだが、レンタルビデオと書籍販売のTSUTAYAは午前2時まで営業するなど深夜客を掘り起こすテナントが入居している。深夜は日中の営業の準備という位置づけは変わってくるかもしれない。自動車による来客が中心となれば商圏は当然広がる。深夜に来る客の数も増えるからだ。
TSUTAYAのような深夜の集客に強みを持つテナントを誘致できればその傾向は強くなるだろう。今後も伊勢丘店のような大型のショッピングセンターの新設を予定している。
最近新たなショッピングセンターの開発スキームを作り上げた。従来は同じ敷地内に進出するテナントの建物の造成費をハローズが負担し、建物を賃貸するという形式だった。今後は地権者からハローズが借りた土地をテナントやデベロッパーに転貸し、彼らが自分で建てるという方式に切り替えていく。こうしたやり方だと総投資額がおよそ4~6割削減できる。
こうした手法を武器にハローズは、広島・岡山の60店舗で年商1000億円、長期的には両県と兵庫、香川、愛媛を加えた瀬戸内の5県で3000億円という目標を掲げている。
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