金融庁は「金融商品取引法に基づく有価証券報告書等の開示書類に関する電子開示システム(EDINET)」を刷新し,3月17日から稼働を開始した。XBRL(eXtensible Business Reporting Language)形式の財務諸表の提出に対応する。

 EDINETは,企業が提出した開示書類を,インターネット上で閲覧可能にするシステム。XBRLは,各種財務報告用の情報を記述するXMLベースの標準言語で,金融庁は,EDINETへの財務諸表の提出を2008年度からXBRL形式で行うことを,企業に義務付けている。XBRLの導入により,企業は,提出する財務諸表の正確性を高めやすくなるほか,報道機関やアナリスト,投資家は,提出された財務諸表を自由に加工,分析できる。

 新システムでは,企業が提出したXBRLによる財務諸表から,自動的に法令に準拠したHTML形式の財務諸表イメージを作成できる。XBRLミドルウエアには,富士通が提供する「Interstage XWand」を採用し,システム構築も富士通が担当した。

 XBRLへの対応のほか,検索機能の強化などによる利便性の向上,セキュリティの強化,システム運用効率の向上による行政コストの削減などを図っている。