FCサポート本部SA業務改革担当の桑迫俊次マネージャー
FCサポート本部SA業務改革担当の桑迫俊次マネージャー

 イオン系コンビニエンスストアのミニストップは、2007年3月から推進してきたSA(ストアアドバイザー)業務改革活動で、社内ブログを活用して効果を上げている。同活動は、人材確保やノウハウの共有、店舗オペレーションの向上といったテーマごとの分科会で社員が自由に議論を交わすというもの。社員は興味がある分科会に自由に参加できる。(関連記事)

 全社員約800人のうち現在、半分近い390人が何らかの分科会に所属している。複数の分科会に参加することも可能。2008年3月期の上期は事務局側が決めた11のテーマに沿って、下期は社員のアンケートに基づいた20のテーマに沿って、それぞれ分科会を中心にした業務改革活動が進められた。例えば、ストアアドバイザーの1週間の業務行動を標準化する、食品の管理体制を見直す、アルバイトをスキルによってランクに分けるといった改善活動が取り上げられた。

 分科会で話し合うなかから生まれた提案は、社長や営業本部長らが参加する業務改革会議に提出される。ミニストップの店舗は仙台から四国まで点在するため、地方の店舗を指導するストアアドバイザーはなかなか活動に参加しづらい。そこで、2007年5月からは分科会での議事録を社内ブログ上で公開するようにしたのだ。

 ブログのシステムはネオジャパン(横浜市)の製品を使っている。FCサポート本部SA業務改革担当の桑迫俊次マネージャーは「自分が声を上げれば会社が変わるのだと分かってもらいたい」と話す。ブログでの情報公開は、社員に対して運動に興味を持ってもらい、参加を促す役割を果たす。

SA(ストアアドバイザー)業務改革の情報公開に使う社内ブログ
SA(ストアアドバイザー)業務改革の情報公開に使う社内ブログ
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 社内ブログは分科会の報告などだけでは堅い内容に終始してしまう。そこで、桑迫マネージャーは社員個人にもブログを書いてもらっている。資材調達や経理、広報などの部署の5人が、仕事にまつわるプライベートの日記を執筆中だ。「ブログ参加の敷居を下げるのが狙い」(桑迫マネージャー)。今後はテレビ会議なども導入して、より多くの社員を運動に巻き込んでいくという。