オーエムシーカード(OMC)とセントラルファイナンスは相互バックアップのシステムを構築し、運用手順を取り決める。災害などの非常時に業務をいち早く復旧するのが目的で、08年4月の稼働を予定している。

 OMCは大阪、セントラルは名古屋にデータセンターを構えている。今回、それぞれのセンター内に相手の会社が利用するためのシステムとストレージを用意。顧客情報や取引のデータを、毎日相手のセンターに送信して保管する。両社とも日本IBMのシステムを利用しているため、比較的容易に相互バックアップの仕組みを構築できると判断した。運用する人員についても、非常時に互いのシステムを扱う手順や配置を定める。

 相互バックアップの構築に乗り出した背景には、取引先が災害対策の有無を取引条件に盛り込むケースが増えていることがある。両社の場合、カードの加盟店や集金代行先などが取引先にあたる。

 こうした取り組みは信販・カード業界で初めてだという。投資額は両社あわせて11億円。1社単独で同様の対策をするのに比べて10分の1程度で済むと見積もっている。