スタンプやギフト券の販売,ポイント・サービスを提供するブルーチップは8月1日,ポイント・サービスを利用する加盟店向けの新システムを稼働させる。新システムは主に,スーパー・マーケットや商店など,加盟店のレジに設置する「ICカード・リーダー付きのポイント発行用情報端末」と,データセンターに設置した「ゲートウエイ・サーバー」で構成される。情報端末とゲートウエイ・サーバーはインターネットを介して接続されている。

 新システムの特徴は,複数台の情報端末に,販促に関する設定情報を一括配信できるようにしたこと。まず加盟店の担当者はゲートウエイ・サーバーにログインする。そして設定画面から「毎週火曜日に商品を購入した顧客には,従来の2倍のポイントを付与する」といった設定情報を入力する。すると,その設定情報が,加盟店に設置した複数の情報端末,あるいは複数店舗に設置した情報端末に配信される。

 従来のポイント・サービスでは,専用のカードにポイントを印字するカード・ターミナルを利用していた。このカード・ターミナルは,新システムにおける情報端末に相当するもの。ただしネットワーク経由で設定情報を変更する仕組みがなかったので,1台ずつ変更していく必要があった。

 新システムでは,設定情報だけでなく,プログラムも配信できる。これにより,ブルーチップの情報システム担当者は,情報端末に対して機能を追加する際,Web経由でプログラムを配信できる。従来のカード・ターミナルでは,機能追加が発生すると,ブルーチップの担当者が個別に加盟店の店舗に出向いて修正していた。

 新しいポイント発行用情報端末には,従来のカード・ターミナルにはなかった印刷機能を備えている。これにより,加盟店が情報端末を使って独自にクーポン券を発行したり,販促メッセージを印刷したりできるようにする。

 例えば,「顧客がポイント・カードを使って2度,商品を購入したときに情報端末でクーポン券を印刷する」「顧客が誕生月にポイント・カードを使ったときに,誕生日に向けた販促メッセージを印刷する」といったことができるようになる。また情報端末はクレジット・カード決済にも対応している。

 新システムは8月1日から,高知県でまず稼働させる。フラワー・ショップやクリーニング店,携帯電話販売店,自動車教習所など,およそ70店舗に新しいポイント発行用情報端末を設置して,運用を始める。新システムは日立製作所と共同で開発した。