分譲マンションなどを手がける総合地所は今年9月をメドに、150台のシンクライアントを導入する。これまで1人1台で使用してきたパソコンを原則、撤廃する。CD-ROMを使用する業務がある担当者向けなどに数台残すのみとなる。「クライアント管理の手間を軽減させたい」と、システムを担当する山室和信企画部長は期待する。

 端末はサン・マイクロシステムズの「Sun Ray 2」、サーバーは日本ヒューレット・パッカードの「ProLiant DL360」を合計8台使用する。Windows Server 2003が備えるターミナルサービス機能を利用して、合計150台分のパソコン環境をサーバー上に構築。アプリケーションの画面データをSun Ray用サーバーを経由して端末に送信する。構築はSun Ray関連はサン・マイクロシステムズ、Windows関連は富士ゼロックスが担当する。

 総合地所はパソコン撤廃に向け、150台のシンクライアントを段階的に導入する。すでに06年7月から11月にかけ、東京本社の一部の部署に検証を兼ねて40台を導入した。画面が正しく表示されなかったり、思うようにアプリケーションを操作できないバグが見つかったりしたが、この時点で修復した。その後今年5月の連休に大阪支店で60台を稼働。この9月に東京本社に50台を導入する。