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業種 日本郵政公社
前提開発の規模を予定の半分に縮小

147台のメインフレームとシステム部員不足に苦しむ

2006/04/21
大和田 尚孝=日経コンピュータ (筆者執筆記事一覧
出典:日経コンピュータ2006年3月6日号21ページ
(記事は執筆時の情報に基づいており、現在では異なる場合があります)

 日本郵政公社は、2007年10月の民営・分社化に伴うシステム開発を4万3000人月と、予定の半分以下に絞り込んだ。200人弱のシステム部員では、147台のメインフレームを使う9170万ステップものシステムに要求されるすべての改修を期間内にこなせないと判断した。

 「社会の混乱を避けるためにも、システム障害だけは絶対に避けなければならない。品質確保を最優先して、2007年10月のシステム刷新は必要最低限に絞り込む」。日本郵政公社でシステム部門を管轄する、間瀬朝久ともひさ理事常務執行役員は、こう強調する。

 郵政公社は2007年10月、民営化と同時に四つの会社に分割することが決まっている。郵便貯金事業を引き継ぐ「郵便貯金銀行」、簡易保険を継承する「郵便保険会社」、郵便を手がける「郵便事業」、これら3社から委託を受け、郵便局で商品を販売したりサービスを提供したりする「郵便局会社」の4社である(図)

図 日本郵政公社が民営・分社化して誕生する新会社と、主なシステムの関係
図 日本郵政公社が民営・分社化して誕生する新会社と、主なシステムの関係

 民営・分社化に際して、各事業会社が望む開発案件をすべて実現すると、開発規模は10万人月に迫る。これでは、「とうてい2007年10月には間に合わない」(間瀬理事)。そこで、システム開発を2段階で進めることにした。2007年10月の民営・分社化と同時稼働を目指す「暫定対応」と、民営・分社化後に取り組む「本格対応」である。開発規模は、見積もりで暫定対応が4万3000人月。本格対応は5万9000人月だ(表)

 開発を2段階に分けると、一部のシステムを暫定対応と本格対応で二重開発しなければならず、5000人月分のコストが増える。それでも、合計で9170 万ステップに及ぶ巨大システムの信頼性を確保するためには、やむを得ないと判断した。

表 日本郵政公社の主要システムと民営・分社化に伴う主な開発項目
表 日本郵政公社の主要システムと民営・分社化に伴う主な開発項目
*1 )郵便局では現在、ATMあるいは窓口端末ではアプリケーションを持たず、郵便貯金や簡易保険、郵便のホストにアクセスして処理をこなす「2層型」のアーキテクチャを採用している
全銀システム:銀行間の内国為替処理システム   統合ATM:銀行間のATM相互提携システム

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