顧客の視点でニュースを配信するサイト「ANAわかりやすいニュース配信」
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 全日空は顧客の視点でニュースを配信するサイト「ANAわかりやすいニュース配信」の運営を開始した。運営開始後1カ月で30本配信し、今後も毎週4本ずつ配信していく計画である。顧客に対して、新サービスや新路線の周知を徹底させることが狙いだ。

 新サイトは、同社が報道機関向けにニュースリリースとして配信する情報と、顧客が望む情報の隙間を埋めることを担う。新路線開設といったニュースリリースを配信してから、実際に就航するまでには数カ月の時間差が生じる。ニュースリリースには、新路線開設の情報でも便数や機材など収益に影響を及ぼす情報が中心となる。顧客にとってみれば、同じ新路線開設の都市情報や出発時刻などが知りたいし、直前にならないと実感がわいてこない。このギャップを新サイトで埋めることを目指す。

 新サイトには、運賃やサービスなど7項目のカテゴリーがありブログ形式で配信している。搭乗者の視点から記事を配信できるように、旅行関連のライターが執筆を担当する。主に新サービスや新路線開設の直前から情報提供を始め、サービス開始後には利用を促進するよう使い方などを解説する記事を配信することで盛り上げ役を担う。

 新路線の開設で活用したのが、3月23日に就航した名古屋―広州間である。2006年12月末にニュースリリースを配信していた。実際の就航までには3カ月あり、さまざまなキャンペーンとともにこのサイトを活用した。

 就航1カ月前の2月28日から、就航先である広州市内の様子などの情報を配信した。この路線にはビジネス出張に特化した機材を初投入するため、シートやサービスといった機内の雰囲気を紹介する記事も掲載した。

 この機材には通常のエコノミークラスの座席よりも広いが、マイルを使った特典航空券だと中国路線に必要なエコノミークラスのマイルで利用できるといったニュースリリースには無い情報も配信している。ほかにも毎月1日には、月替わりで提供するスペシャルドリンクのメニューを紹介するなどニュースリリースにはならないが顧客に役立つ細かい情報を提供していく。今後は動画への対応も検討している。