中部電力は3月29日、配電業務総合支援システムに屋外からアクセスできる機能を追加し、4月2日から本格運用すると発表した。2005年に稼働した同システムは、電柱・電線の新規設置や移動などの設計情報、設置設備の契約情報などをサーバーで一元的に管理しており、従来は社内のLAN経由でしか利用できなかった。今回、屋外の作業現場でも設計業務や情報の検索ができるように改良した。

 設計担当者はタブレット型PCにPHSカードを装着した端末を持ち、現場に即した設計をその場で行えるようになる。これまでは、配電業務総合支援システムを社内で検索し、必要な図面を印刷して、現場に出向いていた。しかし、設計図と違っていたり、情報が足りなかった場合は、一度会社に戻って再印刷する必要があり、二度手間となっていた。

 タブレット型PCは約300台を用意し、設計担当者の2人に1台が使える環境を整えた。新しい仕組みによって、設計業務など全体の効率が3%程度省力化されると同社では見ている。