日本ヒューレット・パッカード(HP)の社長から電撃移籍した、セールスフォース・ドットコム(SFDC)日本法人の小出会長。「売上高1000億円、2000人体制」という目標を達成するべく、CEO(最高経営責任者)として全権を掌握し、日本型経営に徹すると言う。

(聞き手は吉田 琢也=日経コンピュータ 編集長)

まずは、日本HP社長からSFDC日本法人CEOへの転身を決めた理由を教えてください。

小出 伸一(こいで しんいち)氏
1981年日本IBM入社。ハードウエア、アウトソーシング、テクニカルサービス、ファイナンシャルサービスの各事業の責任者を務め、2002年に同社取締役に就任。IBMに24年間在籍した後、ソフトバンクテレコム(旧日本テレコム)に入社し、副社長兼COOに就任。2007年より、日本ヒューレット・パッカードの代表取締役社長執行役員。2014年4月より現職。(写真:村田 和聡)

 日本HPでは社長を6年4カ月ほど務めましたが、その間、社長としてやろうと考えていたことは一通りやり切ることができました。実は、就任時から6年ぐらいをメドに次のキャリアプランを考えようと思っていました。ここ1年ぐらいは、自分の次の人生をどうするかについてずっと考えていましたから、今がちょうど良いタイミングだったと言えるかもしれません。