米マイクロソフトは2014年4月、Windows 8.1向けの最新アップデート版「Windows 8.1 Update」を提供開始した(関連記事)。Windows 8.1 Updateでは、キーボードやマウスを利用するユーザーの使い勝手を向上させたという。Windows 8.1 Updateでの機能強化や、法人市場向けのWindowsの取り組みについて、米マイクロソフトのWindows Commercial担当ゼネラルマネージャーであるアーウィン・ヴィッサー氏に話を聞いた。

(聞き手は井原 敏宏=日経コンピュータ


写真●米マイクロソフトWindows Commercial担当ゼネラルマネージャーのアーウィン・ヴィッサー氏
写真●米マイクロソフトWindows Commercial担当ゼネラルマネージャーのアーウィン・ヴィッサー氏
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Windows 8.1 UpdateはWindows 8.1のリリースから約半年で登場した。8.1に対するフィードバックを受けてどのような機能強化をしたのか?

 大きく3つある。1つめはハードウエア面での改善だ。OEMパートナー向けの最低動作要件を緩和し、1GBのメモリーと16GBのストレージで済むようになった。これにより、米国では200ドルを切る小型タブレットが登場するなど、価格競争力が増した。

 2つめはユーザビリティだ。ユーザーからの要望を参照しながら、マウスやキーボードでの操作性を改善した。スタート画面に電源ボタンや検索ボタンを配置し、右クリックメニューが表示可能になった。Windowsストアアプリをデスクトップ画面のタスクバーにピン留めできるようにもした。

 3つめは企業向けの機能強化だ。Internet Explorer(IE) 11に、IE 8として動作する機能「エンタープライズモード」を追加した。他にもモバイルデバイス管理(MDM)機能の強化や、Windowsストアを経由せずにWindowsストアアプリをインストールできる「サイドローディング」に関する規制を緩和した。

マウスやキーボードでの操作性の改善は、タッチ操作を重視したWindows 8の考え方からすると後退ではないか?