スマイルワークスは会計・販売・給与などを管理できるクラウドサービス「ClearWorks」を提供するベンチャー企業。同サービスは日経コンピュータなどが実施するクラウドランキングで、3回連続で汎用業務系SaaS部門のベストサービスに選出されている(関連記事)。サービスの特徴と今後の強化ポイントなどについて、代表取締役社長の坂本恒之氏に聞いた。

(聞き手は堀内 かほり=日経コンピュータ


ClearWorksはどのようなサービスですか。

スマイルワークス 代表取締役社長 坂本恒之氏
スマイルワークス 代表取締役社長 坂本恒之氏
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 財務会計や販売・仕入管理、給与計算などに利用する業務アプリケーションをクラウドサービスとして総合的に提供しているのが「ClearWorks」です。現在のユーザー数は5400社ほどです。

 パッケージソフトだと、法令改定などのバージョンアップのたびに最新版を購入したうえで、その都度インストールし、既存データをコンバーターで移行する必要があります。でもクラウドサービスであれば、自動的にバージョンアップされるため、ユーザーは作業なしに常に最新バージョンを使うことができます。

 また、複数拠点や自宅、出張先でもリアルタイムにデータを確認できます。これは会計事務所にとっても大きなメリットです。従来は顧問先と同じアプリケーションの同じバージョンを用意して、毎月それぞれの顧問先とデータの受け渡しを頻繁に行う必要がありました。これがいつでもどこでも、顧客と同じデータを確認し、修正できるようになります。

機能面ではどのような特徴があるのでしょうか。

 特徴は「自動会計」です。通常、会計は複式簿記で貸方、借方に分けて仕訳します。ClearWorksは、販売管理で請求書・発注書などを発行していれば、ボタン一つで自動的に会計仕訳に反映できます。同様に、経費精算や給与明細書の発行もClearWorksでやっておくとすべてボタン一つで自動会計を行います。簿記が分からなくても簡単かつリアルタイムに会計処理を行えます。

 またこの自動仕訳によって、経理担当者がわざわざ振替伝票で登録する「二重入力」や、それに伴う「入力ミス」もなくなります。経営者は「今どうなっているかを知りたい」と思った時に、会計連動ボタンを押せば即座に経営状況を確認できます。