1998年の創業以来、中核事業を大きく変えながらも確実に業績を伸ばしてきたサイバーエージェント。藤田晋社長は「事業を伸ばす“仕組み”が何よりも重要」と言い切る。成長の秘訣とシステム内製へのこだわりを明かした。

(聞き手は吉田 琢也=日経コンピュータ 編集長)

2014年度(2013年10月~2014年9月)は大きな成長を見込んでいますね。

藤田 晋(ふじた すすむ)氏
1973年福井県生まれ。97年、青山学院大学経営学部卒業後、人材派遣会社のインテリジェンスに入社。98年に退社し、インターネット広告代理店のサイバーエージェントを起業。2000年に東証マザーズへの上場、史上最年少の上場企業社長として注目を集める。現在、同社の中核ネットサービス「Ameba」の総合プロデューサーおよび技術担当取締役も担う。新経済連盟 理事。(写真:村田 和聡)

 昨年度(2013年9月期)は「連結営業利益を100億円までしか出さない」とあらかじめ決め、それ以外は全て「事業のスマートフォン化」に先行投資しました。今年度は先行投資の「収穫期」と位置付け、連結売上高を前期比10.8%増の1800億円、連結営業利益をほぼ倍増の200億円と見込んでいます。この目標は十分に達成できそうです。

 当社の事業の3本柱は、ブログサービスを中心としたAmeba事業、インターネット広告事業、ソーシャルゲームなどを扱うSAP(ソーシャル・アプリケーション・プロバイダー)事業ですが、今は三つとも調子がいい。ここ2年間ずっとスマホ分野で種をまき続けてきた結果だと思っています。