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 KDDIウェブコミュニケーションズは、クラウド電話API「Twilio(トゥイリオ)」の国内提供を2013年4月17日に開始した。Twilio は、Webサービスやスマートフォンアプリに電話の発着信機能を実装できるAPIである。同社 SMB事業本部 Twilio事業部 ゼネラルマネージャーの小出範幸氏(写真)に、Twilioの国内提供の背景や、電話API市場での開発者支援の取り組みについて話を聞いた。


米Twilioとの協業を発表してからTwilioの国内リリースまで少し間があったが。

 米Twilioとの業務提携を発表したのが2012年4月。その半年後には、日本語でのドキュメントやサポート体制の整備、日本の法令への対応が完了していたが、2012年10月後半にTwilio開発者向けのカンファレンスと機能拡張があったために、国内提供は2013年4月になった。

 Twilioをローカライズして提供するのは、日本が初めてとなる。国内向けサービスの音声品質を向上するために、クラウド基盤をAWS(Amazon Web Services)東京リージョンに置いた。

クラウド電話APIの自社開発は中止したのか。

 2011年から自社開発のクラウド電話API「boundio(バウンディオ)」を提供してきたが、今後、boundioのユーザーにはTwilioへ移行していただく。

 boundioはインバウンド(着信)機能のコントロールに課題を抱えており、更なる開発投資が必要なタイミングでTwilioとの提携を選択した次第だ。boundioの開発に着手したのは3年前の2010年。当時から、Twilioをリサーチしていた。自社開発中止の経営判断後、私自身が米国のTwilio社へ出向き、約1年をかけて交渉をまとめた。