ARMコア向けLinuxカーネルの最適化を行う団体であるLinaroが日本語サイトを開設するなど、日本での活動を本格化しようとしている。Linaro マーケティングディレクター Steve Taylor氏に活動の現状を聞いた。
Linaroの活動の現状は。
Linaroは2010年、英ARMのほか米Freescale、米IBM、韓国Samsung Electronics、スイスST-Ericsson、米Texas Instruments(TI)の6社が設立した、ARMコア向けLinuxカーネルの最適化を行う非営利組織だ。世界中で120を超える技術者がフルタイムでカーネルとgccコンパイラを改良している。
Linaroは、Red Hat、Intelに次ぐ、4.7%のパッチをLinuxカーネルに提供している。AndroidとUbuntuをテストターゲットにして、毎日ビルドしてテストしている。Linaroの活動により、パフォーマンスは大きく改善されている(Linaroによるベンチマークのビデオ)。
来日の目的は。
日本の企業にも開発に参加してもらうためだ。ネットワーク機器やサーバーの企業の担当者と会談したが興味を持ってくれた。今やソフトウエアのコストはハードウエアを上回るようになった。共通の課題を共同で解決し、それぞれの企業が差別化のためにリソースを振り向けられるようにしよう。それがLinaroが設立された目的だ。