フィンランドF-Secureが企業向け製品やサービスに力を入れている。どのように展開していくのか。2012年7月に企業向け事業の責任者に就任した、同社コーポレートセキュリティビジネス担当副社長 Pekka Usva氏に聞いた。

(聞き手は高橋信頼=ITpro編集


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企業向け製品やサービスをどのように展開していくのか。

 F-Secureはコンシューマー向けSaaS(Security as a Sevice)のパイオニアだが、企業向けSaaSにおいてもパイオニアになる。SaaSは24時間365日サービスを受けることができる。サポートも専門家から受けることができ、費用も低価格。SaaS分野に限ると、年間19%も成長している。

 SaaSを利用しているのは現時点では中堅・中小企業が多いが、今後は大企業の顧客を増やしていく。販売チャネルは従来型のリセラー、ディストリビュータが主だが、インターネットサービスプロバイダーや、マネージドサービスプロバイダーを増やしていくつもりだ。

 ソフトウエアも、現在は物理サーバー環境向けに設計されているが、仮想環境向けに最適化していく。メモリーなどに対する要求が低い、超軽量なソフトウエアを提供したい。

 現在、企業向けビジネスは100%がセキュリティ分野向けだが、2014年には50%がセキュリティ以外になるよう、新製品や新規サービスを提供し伸ばしていく。2012年の第3四半期にはソフトウエアの自動更新ツール、2013年上半期にはリモートデスクトップ管理をリリースするする予定だ。インベントリ管理も計画している。

セキュリティ以外のソリューションを短期間でどうやって揃えるのか。

 他社からの技術や製品の導入もあり得る。すべてのソリューションを統合し、顧客には一つのユーザーエクスペリエンスとして提供していく。