世界最大のソーシャルネットワークサービス(SNS)であるFacebook。アメリカだけでなく、日本をはじめとする世界各国でユーザーを増やし続けている。世界で8億人にも上るユーザーは魅力的だが、頻繁な仕様変更のキャッチアップやユーザーのプライバシー保護といった点はなかなか悩ましい。同社で開発者支援を担当するDouglas Purdy氏とアジアを担当するAlexander Kleinberg氏に、それらの点について聞いた。

(聞き手は根本 浩之=ITpro



米Facebook ディベロッパーリレーション ディレクターのDouglas Purdy氏(左)と、アジア太平洋/日本・プラットフォーム共同・主任のAlexander Kleinberg氏(右)
米Facebook ディベロッパーリレーション ディレクターのDouglas Purdy氏(左)と、アジア太平洋/日本・プラットフォーム共同・主任のAlexander Kleinberg氏(右)

はじめに、あなたの役割を教えてください。

Douglas:私はFacebookの開発者サポートチームでリーダーをしている。Facebook向けのアプリケーションのコードを書いている開発者が仕事をしやすかったり、コードを書きやすかったりするためのサポートするのが私の仕事になる。

 全世界で50人のスタッフで開発者のサポートに当たっている。1~2人のような小規模な開発チームから大企業まで、私たちがサポートしている。

日本におけるFacebookの現状をどのように考えているか?

Douglas:Facebookは世界中に8億人のユーザーがいる。開発者も世界中に数百万人単位でいる。どちらも、そのうちの70%はアメリカ以外の人だ。つまり、アメリカ以外の開発者が成功することがFacebookにとって非常に大切なことと認識している。

 開発者が関心を持っていることは主に二つある。一つは面白い製品を開発できること。もう一つは、それが経済的に成り立つかである。つまり、うまくいって簡単というのがベストということだ(笑)。

Alexander:日本のFacebook市場は成長しているところだ。すでに面白い開発例もいくつか出てきている。

日本の開発者のサポート体制は今後どうなるのか?

Douglas:私の担当する開発者サポートチームを拡充しているところで、すでに日本でサポートに当たる候補者に会って面談もしている。希望としては、私のチームに所属する日本のスタッフに直接問い合わせてもらえるようにしたいと考えている。日本は米国以外でFacebookの開発に携わっている数少ない国である。日本の開発スタッフで、日本だけでなく日本以外の国でも使う機能の追加や改善を実施している。

Alexander:私のチームもプラットフォームパートナーシップとしてどのようにサポートすればよいか考えているところだ。その中で、日本のプライオリティは高い。最新のFacebookプラットフォームでは、開発者は日本向けか、世界向けかを分ける必要がなくなる。