Web APIを利用したアプリケーションの開発コンテストMashup Award(MA6)で、ITproが選考したA3(Android Application Award)賞を受賞したAndroidアプリ「wakeme.me(ウェイクミー・ミー)」は、Twitterのフォロワーに、目覚めの曲を選んでもらう目覚まし時計Androidアプリだ。起きる時間をセットすると、Twitterに「フォロワーのみなさん、よかったら私の目覚まし曲を決めてね!」というつぶやきが、曲を選ぶ画面のURLとともに投稿される。フォロワーはURLをクリックすると、YouTubeにアップされている動画の中から曲を選ぶ。Twitterとスマートフォンを作った新しいコミュニケーション手段であり、どんな曲で目覚めることができるか、朝が楽しみになるアプリだ。
 作者の今泉仁志氏に、開発の経緯を聞いた。wakeme.meのアイディアは、お風呂で入浴中に思いついたという。

(聞き手は高橋 信頼=ITpro編集

写真●wakeme.meの画面(左)と、フォロワーが曲を選ぶ画面(右)
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wakeme.meのアイディアはどこから。

 本業はモバイルサイトの開発なのですが、プログラムを作ることが好きで、休日にプライベートでプログラムを書いていました。

 これまでに作ったのは、「英単語シアター」という、英単語を画像で憶えるためのサービス。英単語とともに、関連する画像を次々と表示して、単語をイメージで記憶できるサービスです。画像は写真共有サイトのFlickrから検索しています。

 ほかにも、Yahoo!検索APIを使った、複数のサイトからレシピを横断検索するサービスなどを作ってきました。

 普段使っているものをちょっとだけ便利にしよう、というのがアイディアの作り方です。お風呂で入浴中にアイディアが浮かぶことが多いんです。wakeme.meも風呂で思いつきました。

苦労したことは。

今泉仁志氏
今泉仁志氏

 wakeme.meは、MA6の締切の1カ月前から作りはじめました。実は、最初はAndroidアプリではなくWebアプリケーションとして作っていたんです。そうすれば、AndroidでもiPhoneでも使えると。

 でも、実際に作ってみたら、端末がスリープすると、復帰できないことが判明しました(笑)。いろいろ試してみましたがダメで、それでAndroidアプリとして作り直すことにしたのですが、その時点でMA6の締切まで10日くらい。徹夜するハメになりましたが、ギリギリでなんとか完成して応募しました。

これからwakeme.meをどう進化させていきますか。

 wakeme.meを使っても、フォロワーさんが曲を決めてくれないと、あきらめてしまう方もいるようなので、そういった場合に曲を選ぶボットを作ろうと思っています。曲を選ぶだけでなく、メッセージも添えて。

 ちなみに今は、デフォルトで「フライ・ミー・トゥ・ザ・ムーン」がかかるようになっています。アポロ10号で宇宙飛行士を起こすのに使われた曲なんだそうです。

ユーザーに伝えたいことは。

 このwakeme.meは実際にやってみないと面白さが分かりにくいアプリだと思いますので、ぜひ一度試してみていただければ嬉しいですね。