レインボー・ジャパンの「TeePee」は、テレビや雑誌などのメディアで紹介されたスポットを検索できるアプリ。iPhone向けには一足早く提供を開始している。GPSの位置情報と連動し、スポットを「食べる」「遊ぶ」「泊まる」「買う」の4カテゴリに分類。目的別に近くのスポットを探せるサービスだ。代表取締役のケビン・マヤソン氏は、長年かけて作り上げた独特のデータベースに絶対的な自信を示し、激しい競争が予想されるiアプリ版ドコモマーケットでも成功を収めると意気込む。

(聞き手は小越建典=アバンギャルド)


サービスの特徴は。

ケビン・マヤソン氏
ケビン・マヤソン氏

 「TeePee」は、テレビの頭文字「T」とPOI(Point of Interest)の「P」からネーミングしました。元々はカーナビ向けに2003年から提供しているサービスで、コンセプトは当初から変わりません。飲食店やホテル・旅館、レジャー施設などに関して、信頼性の高い情報を安定して供給できるソースがほしい、というカーナビメーカーのニーズを受けて開発しました。

 テレビや雑誌には、その道のプロが吟味した質の高い情報が提供されています。マスコミが紹介する情報のメタサーチができれば面白いと考えたのが、「TeePee」を発想したきっかけです。複数の情報番組や雑誌を基にしていますから、情報源が尽きることはありません。

 「TeePee」は現在、クラリオンのカーナビとiPhoneでサービスを提供しています。今回iアプリ版ドコモマーケットでリリースしますが、すべてのプラットフォームで同じデータベースを活用しています。サービスの開始から7年間にわたり、トータルで3万2000件のデータを蓄積してきました。

データはすべて人の手で収集

データベースはどのように作っているのですか。

 すべてのデータは、テレビ放送や雑誌、書籍を調べて、編集スタッフがピックアップしています。キー局の番組と全国誌を中心に、ローカル放送や地方誌も含め1週間で100~300件を新たに掲載するペースです。明らかなタイアップなど、プロモーションの要素が大きい番組や記事は外し、純粋にメディアが「面白い」と判断した情報だけを抽出するよう努めています。

 とはいえ、メディアの情報をそのまま使えるわけではありません。テレビ番組ではエリアや店名など、限られた情報しか表示されないので、営業時間、クレジットの利用、駐車場などの細かい情報はスタッフが入力しています。また、実際の情報と間違いがないよう、一つ一つ確認する必要もありますし、掲載するスポットについて100字前後のコメントも書いています。