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インタビュー

Flashは比べようもないほどHTML5より優れている

米アドビシステムズ
Flashプロダクト マネージャー
リチャード・ガルバン氏

2009/11/06 ITpro

 アドビシステムズはFlashコンテンツのスマートフォン展開など,本格的にFlashの多デバイスへの対応を強化しつつある。次期バージョンであるFlash CS5の発表を2010年に控え,米アドビシステムズ社でFlashのプロダクトマネージャーを務めるリチャード・ガルバン氏に,スマートフォンとFlashという“ビッグカップル”の将来について聞いた。(聞き手は矢野りん=ライター)

米アドビシステムズ社でFlashのプロダクトマネージャーを務めるリチャード・ガルバン氏

次期Flash制作ツールのAdobe Flash Professional CS5(以下Flash CS5)でiPhone用ネイティブ・アプリケーションを作成できるという話題が先行していますね。今回インタビュー用にご用意いただいたレジュメにこの話題が含まれていないのですが,なぜですか?

 我々は特定のデバイスにFlashという技術が対応するのだと思われるのは避けたいと考えています。特定のデバイスへネイティブ対応することをうたってしまうと,安定したソリューションを継続的に提供し続けることが困難になるからです。

Flashが今後モバイルで利用可能なWebアプリケーション開発の手段になってゆく点が注目されています。現在アドビが準備中のFlash Player 10.1は,Web OS,AndroidなどiPhone以外のモバイル・プラットフォームに対応する予定ですね。モバイル用アプリケーションのプラットフォームとしてHTML5も話題の中心になっていますが,HTML5との違いについて教えてください。

 Flash Player 10.1を搭載した実機は2010年早々のリリース予定です。HTML5との比較については,機能を一つずつ挙げると盛りだくさんすぎるので控えますが,まず,届けられるコンテンツの多さがポイントです。

 高品質でスケーラブルな動画,インタラクティブ・コンテンツ,ゲームなど,ブラウザを通じて流通している多彩なコンテンツを,モバイルに展開させることが可能です。特に動画では,ビデオにアルファ・チャンネルを適用させる機能もあります。クリエイティブ関連のサポートは,比較にならないほどFlashの優位性が高いです。

 HTML5はブラウザの外にアプリケーションを展開させるという選択肢がそもそもありませんよね(注:FlashはAIRという技術を利用してデスクトップ・アプリケーションとして動作させることが可能)。また,現状のHTMLでさえブラウザコンパチブルでない技術なのですから,アプリケーションのクロスプラットフォーム化は,開発者にとって至難の業なのではないでしょうか。

それほど優れたFlashが,なぜiPhoneのブラウザで稼働させることが許されていないのでしょう。個人的なご意見を聞かせてください。

 ビジネスモデルが崩れるからでしょうね(笑)。アップルはマーケットを持っています。マーケットで売っているようなアプリケーションが,ブラウザを通じて手に入るとしたら,アプリを売る事業を核としている組織にとって都合が良いとは言えませんよね。と,あくまでも個人的には思っていますよ。

ところで,HTML5といえばGoogleイチオシの技術です。そのGoogleは2009年10月,アドビが牽引している業界団体「Open Screen Project」に加盟しましたね。何が狙いなのでしょうね?

 リスク回避だと思います。どちらもサポートしておけば,扱えるコンテンツも広がりますしね。

Googleは以前から,Flashコンテンツはサーチブルでないので,ウェブ向けコンテンツとしては弱いという認識を示していたように思います。FlashはGoogleのビジネスにはマッチしない技術だと思っていたので驚きました。

 それは,何を持って「検索しやすいコンテンツ」というのか,という定義に関わることではないでしょうか。サーチブルの問題で言えばAjaxだってヒットしやすいとは言えません。Flashムービーの実行ファイル(SWFファイル)は,すでに検索エンジンの中でインデックス化されています。あとはインデックスからコンテンツを参照できるかどうか,という問題が残りますが,これはどちらかというとGoogle側の問題です。

 ウェブは今,ダイナミック化しています。ある画面から別の画面へ切り替わるというのは,今やデータベースの中からコンテンツが押し出された結果を表示しているわけです。このような状態においては,1ページ丸ごと存在しているコンテンツを検出することが「検索」の目的でなく,あるセッションに含まれるコンテンツを見つけ出すことが必要になります。ウェブのページを段階的に引っ張ってこなければなりません。Flashはこうした課題に対応する「ディープリンキング」(注:Flashアプリケーション内でステートの参照を可能にする技術のこと)という技術も持っています。

こうした技術の現状はどうですか?

 日本ではSpark Projectという開発者コミュニティの中で「Progression Framework」というFlash用の開発フレームワークが公開されて,問題解決が図られています(注:ディープリンキングに関するフィーチャーがある)。コミュニティの力は本当に素晴らしい。アドビはこうした解決策を,ソリューションとして簡便化して提供する使命がありますので,製品の機能に組み込む努力をしたいですね。

次期Flashのすごい点をほかに挙げるとすれば?

 Flash CS5が生成するネイティブ・ファイル(FLAファイル)が,XMLベースになる点でしょうか。これまでFLAファイルはずっとバイナリ・ベースでした。これを近代化してXML化することで,(ソースの管理システムを使い,バージョンの管理をするといった点などで)ワークフローを改善できます。

Flash Builder(旧Flex Builder)との差異が小さくなるように思えますが,両者の大きな違いは何でしょう。

 Flash Builderのアプリケーション開発者には,スケーラブルなサービスを構築したり,そうしたサービスを連携させるプロジェクトを担当できるようなスキルが求められます。一方Flash CS5には,構造的なアプリケーションからクリエイティブなインタラクティブ・ムービーまで何でも一つのツールでできるという柔軟性があります。根本的な立ち位置が違います。また,Flash Builderにはモバイル用フレームワークがありませんが,Flash CS5にはそれがあります。

 Flash CS5は2010年の上旬から中旬ごろに発表する予定です。楽しみにしていてください!

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