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トップインタビュー~大淘汰時代を勝ち抜く

ホテルで群を抜く客室稼働率約90%を実現、その秘密は快適な眠りを追求した徹底ぶりにあり!

スーパーホテル会長 山本 梁介氏

2009/06/30 ITpro
スーパーホテル会長の山本 梁介氏
スーパーホテル会長の山本 梁介氏
写真:吉田 竜司

 ビジネスホテルを運営するスーパーホテル(大阪市西区)の山本梁介会長は、1989年にシングル向けマンション管理業からホテル経営へ参入。特許を取った独自の自動チェックイン・チェックアウトシステムや無線LANのテンキー・システムなど、IT(情報技術)を駆使した新しいホテル運営モデルを打ち出した。「ぐっすり眠れる、低価格ホテル」をコンセプトに全国展開した「スーパーホテル」は、客室稼働率約90%、リピーター率70%以上という、業界屈指の高稼働率/リピーター率を誇る。どのようにして「100年に一度」という不況下で高稼働率を維持しているのか、ビジネスパーソンの出張を激減させた新型インフルエンザの影響について、山本会長に直撃した。
(聞き手は多田 和市=コンピュータ・ネットワーク局 編集委員、「経営とIT新潮流」編集長)

2008年9月のリーマン・ショック以降、スーパーホテルの客室稼働率はどのように変化しましたか。

 当ホテルの全国90店舗のうち、およそ3分の1が都心部、残りの3分の2は工業地帯にあります。都心部は、リーマン・ショック以降、むしろ稼働率が上昇しました。その内容をみますと、当ホテルの宿泊客は7割がリピーターなのですが、このリピーターの人の宿泊頻度は減少しています。3回来るところが2回になったりと、来店のインターバルが延びてきています。

リーマン・ショック以降、客室稼働率は都市部で3~4%上昇

 その代わりに、経済情勢が悪くなったために、これまでもっと高級なホテルを利用していた外国人ビジネス・パーソンなどが、経費削減のために当ホテルに宿泊するようになり、都心部全体としては稼働率が上昇したのです。平均で3~4%、中には5%も上昇した店舗もありました。

 一方で、工業地帯の店舗の稼働率は急激に落ち込みました。自動車産業が集中している中京地区などでは、稼働日が減ったり、操業が3割も5割も減ったりしたので、工業地帯全体で稼働率が3~5%も落ちたという状況ですね。

そうしますと、都心部の稼働率は90%を超えて、逆に工業地帯では80%前後に落ち込んだということですね。それでも全体では85%程度を維持しています。この経済情勢の悪化に対応するために、どのような施策を講じましたか。

環境と健康に配慮したモデルを実践し、女性客を増やす

 当ホテルは、前々から省エネを考えながら顧客満足度を上げるにはどうすればよいかについて考え、それをロハス、つまり環境と健康に配慮したビジネス・モデルという形で実践してきました。リーマン・ショック以降は、そのロハスを具体的なサービス・メニューとしてアピールし、集客に繋(つな)げようとしています。

 環境に配慮したサービスとしては、カーボン・オフセットができる「エコ泊」という宿泊プランを作りました。当ホテルは,これまでずっと省資源,省エネに取り組んできましたので、昨年度の実績ではほかのビジネスホテルと比べて、1室当たりの二酸化炭素排出量が26%少ないのです。それでも、1人1泊6.82kgの二酸化炭素を排出しています。これを、「エコ泊」では二酸化炭素排出量ゼロで泊っていただけます。

 それから、エコに協力していただいた方には特典を付ける「エコひいき」というサービスも用意しています。例えば、連泊する場合に部屋の掃除は要らないという方にはお水のペットボトルをプレゼントするとか、箸や歯ブラシを持参した方には健康によいお菓子をお渡しするとか、そういうサービスです。

山本 梁介氏
山本 梁介氏

 健康へ配慮したサービスとしては、天然温泉の大浴場や、野菜ソムリエの考えた健康朝食、大阪府立大学と共同で開発した健康飲料水「力水」などを提供しています。客室も健康に配慮しておりまして、空気をきれいにする珪藻土を天井に使ったり、これも空気をきれいにするといわれているオリーブの種の活性炭化したものを置いたり。当ホテルオリジナルのロハス音楽を流したりもしています。

 こういうロハスな取り組みをした結果、女性の宿泊客が増加しましたね。女性客を集めることに成功し、前述したように高所得層のビジネス客も獲得しましたので、「100年に一度」という不況下でも稼働率を落とすことなく経営してこられました。しかし、ここにきて、新型インフルエンザの影響が大きく出ています。

新型インフルエンザの影響はどの程度ありましたか。

新型インフルエンザの影響で、5月の関西地区の稼働率は通常の50%程度に

 5月の関西地区の稼働率は、めちゃくちゃな数字でした。キャンセルが相次ぎまして、通常時の50%程度まで落ち込みましたね。もちろん、当ホテルだけの話ではなく、ホテル産業全体が打撃を受けました。今回の新型インフルエンザで、一番影響を受けたのはホテル産業ではないでしょうか。外食産業も落ち込んだと聞きますが、外食は周辺地域内からもお客が来ますよね。でも、ホテルは周辺地域からは来客がないですから、外食よりも物販よりも、厳しい状況に陥りました。

6月に入って稼働率は回復してきましたか。

 安全宣言も出されましたので、少しずつ回復してきました。一時期は稼働率40%を下回っていましたが、もう50%は超えています。まあ新型インフルエンザは、リーマン・ショックなどと違って一時的なものですから、それこそ人のうわさも75日といいますしね。安全宣言から2カ月ぐらいは稼働率の低迷が続くでしょうけれども、あとは元に戻ると思います

秋以降,再び流行する恐れもありますが。

 その辺が予想できないところではあるのですが、この問題については国がどのような対策をとるかです。一企業だけの問題ではありませんから。

新型インフルエンザの影響は大きかったですが、リーマン・ショック以降の不況の影響は少なかった。この状況を見ると、低価格が強みのスーパーホテルにとって、景気の悪化は逆にビジネス・チャンスだといえますね。

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