日本アドバタイザーズ協会Web広告研究会 Webクリエーション・アウォードプロジェクトリーダーの森下尚子氏(左)、広報委員長の四家正紀氏(右)
日本アドバタイザーズ協会Web広告研究会 Webクリエーション・アウォードプロジェクトリーダーの森下尚子氏(左)、広報委員長の四家正紀氏(右)
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 ネット広告やネットマーケティングの研究活動をする日本アドバタイザーズ協会Web広告研究会は、2003年からネットマーケティングに貢献した人物を表彰する「Webクリエーション・アウォード」を運営している。6月10日まで第6回Webクリエーション・アウォードの推薦者を自薦・他薦問わず募集している。今回、Web広告研究会のWebクリエーション・アウォードプロジェクトリーダーの森下尚子氏とWeb広告研究会の広報委員長の四家正紀氏に、Webクリエーション・アウォードを始めた経緯と狙い、今後の展望などを聞いた。
(聞き手は中村 勇介=日経ネットマーケティング

Webクリエーション・アウォードを始めた理由は何か。

森下氏 これまでネット広告やネットマーケティングにおいて、キャンペーンやプロモーション企画などを作品として表彰することはあっても、企画者や開発者などの個人に焦点を当てて表彰するアウォードはなかった。普段は表にでてこないような人を表彰することで、ネットマーケティング業界を底上げしたいと考えた。

どういった人が推薦対象になるのか。

四家氏 ネットマーケティングは単体で存在するのではなく、様々なサービスに支えられている。例えば、ニコニコ動画などはサービス開始直後はネットマーケティングとは無縁だったかもしれないが、今はニコニコ動画を使ったネットマーケティングを考える方もいる。ネットマーケティングに大きく貢献した方だけではなく、ネットマーケティングにかかわる方たちすべてが推薦対象になる。

今回からWG(ワーキンググループ)推薦枠を設けたのはなぜか。

森下氏 Webクリエーション・アウォードはWeb広告研究会が開催しているにもかかわらず、アウォードの運営事務局以外には参加しているという意思を持つ人間が少なかったため、Web広告研究会が全体でやっているという意識を啓蒙(けいもう)する必要があった。そこで、17あるWGからの推薦を依頼した。CGMのWGからは「顔ちぇき!」の開発者など、企業ブランドWGからは「UNIQLOCK」の企画者などが推薦されている。

四家氏 プロジェクト全体ではなく、個人を表彰しようというコンセプトは浸透してきたが、まだまだすぐに推薦者が集まる状況には至っていない。専門的にネットマーケティングを研究しているWeb広告研究会からの推薦者を出すことで、それに続いて一般の方からも多くの推薦者がでてくると考えている。現在WG推薦も含めて約40件の推薦がある。

今後Webクリエーション・アウォードはどのような賞にしていくのか。

四家氏 Webクリエーション・アウォードの価値を広く伝え、賞としてのステータスを向上していきたい。そうして、Webクリエーション・アウォードを授賞することがネット担当者の評価につながるようにしたい。また、企業がネット担当者の評価軸の参考になるように、授賞した理由などを運営事務局側で明確にしていく。