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インタビュー

IPネットワーク対応でテレビ会議は様変わり

CNAレポート・ジャパン代表 橋本啓介氏

手嶋 透=日経SYSTEMS 2007/10/02 日経SYSTEMS

 企業活動のリアルタイム化・グローバル化につれ,社内や取引先の人と人とのコミュニケーションには,迅速さや濃密な情報共有がより求められるようになっている。こうした中,グローバル競争が激化する医薬・電機・自動車などの製造業や,本格浮揚に至らない消費者市場を相手にする流通・小売業などでは,商品開発やマーケティング戦略などの意思決定をスピードアップするために,テレビ会議やWeb会議などのオンライン会議システムの活用が広がっている。映像を安定した品質でやり取りできる割安なブロードバンド回線が普及したことも,導入を後押ししている。

 日経BP社は,ビジネスを加速する映像コミュニケーションに関する専門イベント「ビジュアル・コミュニケーション 2007」を10月24~26日に東京ビッグサイトで開催する。同イベントのセミナーで特別講演「テレビ会議/Web会議チュートリアル その1/その2」の講師を務める橋本啓介CNAレポート・ジャパン代表に,テレビ会議/Web会議の最近の製品動向や利用動向について聞いた。同氏は,NTTでテレビ会議システムのマーケティングなどに携わった後に独立。会議システムの市場調査やコンサルティング活動を行っている。

テレビ会議システムを巡る最近の動きの中で,特に重要なのは何か。

CNAレポート・ジャパン代表
橋本啓介氏

 ここ2~3年のレンジでは,IPネットワークへの対応がポイントだろう。

 テレビ会議システムは,企業ネットワークでの活用を前提に進化してきた。つまり,企業がどのようなネットワークを採用するかが,テレビ会議システムの技術や製品開発に多大な影響を及ぼしてきたわけだ。企業ネットワークがTCP/IPになったことから,テレビ会議システムでもIPネットワークへの対応が進んだ。具体的には,通信管理プロトコルのH.323やSIP(Session Initiation Protocol)をサポートしたほか,暗号化技術やQoS(Quality of Service)保証などを実装した。

 また,IPネットワーク対応に呼応して,テレビ会議システムのインフラ製品が多様化した。以前から使われてきた多地点接続装置(MCU:Multipoint Control Unit)がIPネットワークに対応したほか,ゲートキーパー(H.323やSIPの端末を管理する装置)やゲートウエイ(H.323とISDN接続のH.320との相互接続,あるいはH.323とSIPとの相互接続などを可能にする装置),NAT(Network Address Translation)/ファイアウオール・トラバーサル(NATやファイアウオール越えを可能にする装置)などの機器が使われるようになった。また,こうした機器を効率よく管理できる運用管理システムも多数登場した。

 併せて,IPネットワークを利用する企業情報システムや他の通信システムとの連携も進んだ。例えば,前者では認証システムやグループウエアなどと連携する動きが加速した。後者に関しては,IP電話や携帯テレビ電話,Web会議などと連携する動きが顕著になったほか,データや画像/音声などをIPネットワーク上で統合するユニファイド・コミュニケーションが実現された。

テレビ会議システムの高品位化は進んでいるのか。

 端末の性能向上に,ブロードバンド・インターネットの普及が相まって,画面のHD(High Definition)化が進んでいる。主要ベンダーから,720p(ノンインタレース方式で走査線数が720本)対応の上位製品が出そろった。720pから1080i(インタレース方式で走査線数が1080本)への進化も確実だろう。

 テレビ会議システムは,一般のテレビと比較されることが多い。テレビのハイビジョン化に同期して,テレビ会議システムもHD化するのは自然な流れと言える。音声についても高品位化が進んでおり,今後はCD並みの20kHz以上の周波数帯域のカバー,ステレオ音声などが標準になるだろう。

 最上位の製品領域では,あたかも相手と直接対面しているような,臨場感あふれるテレビ会議を実現するテレプレゼンス・システムが注目されている。簡単に言えば,テレビ会議システムとAVシステムを組み合わせ,会議室を整備するインテグレーションまで含めて製品化したものだ。価格は数千万円以上する。日本ヒューレット・パッカード,シスコシステムズ,ポリコムジャパン,日本タンバーグなど10社程度のベンダーから製品が出ており,市場が徐々に立ち上がりつつある。

テレプレゼンス・システムのインテグレーションとは,具体的にはどのようなことか。また,それほど高価な製品を導入しているのは,どんなユーザーか。

 従来のテレビ会議では人が機械に合わせる側面が強かったが,テレプレゼンスでは機械が人に合わせるイメージとなる。テレプレゼンスのインテグレーションでは,機械を人に合わせる作業を行う。つまり,機器を組み合わせるだけでなく,必要な防音対策を講じる,アイコンタクトが成立するように視線を修正する,音が自然に聞こえるようにスピーカを配置する,目が疲れないように部屋の照明の輝度を調整する,適切なインテリアを実装するといった包括的なコーディネートを行う。

 テレプレゼンスは高価なシステムではあるが,欧米を中心に導入企業が増えている。特に,北米では数億円から十数億円もするビジネス・ジェット機を購入する企業がさほど珍しくはないことから,業務の効率化や生産性の向上が見込めるのであれば数千万円は高い買い物ではないとの見方が広まってきた。

PCベースのWeb会議システムも,テレビ会議システムと同様に,企業の情報システムや他の通信システムとの連携が進んでいるのか。

 ここ数年で,連携が図られるようになった。企業情報システムとの連携に関しては,Web会議の機能がコンタクト・センターなどのCRM(顧客関係管理)ソリューションやグループウエアの一部として提供されるケースが増えてきた。また,他の通信システムとの連携では,Web会議システムの会議に,一般電話やIP電話,携帯テレビ電話,テレビ会議システムの専用端末などから参加できるようになってきたことが挙げられる。

Web会議システムは,従来はソフトウエア・ライセンスとして販売されていたが,最近はアプライアンスやASPサービスとして提供されるケースもある。提供形態が多様化したのはなぜか。

 Web会議は,汎用性の高いPCを使ったシステムなので,専用機に比べて導入や運用に難しい面がある。そのハードルを下げるため,Web会議ベンダーの一部が,Web会議システム用のソフトウエアとサーバー機をセットにして,アプライアンス製品として販売を始めた。

 また,予算面でこうした製品の導入が難しい企業向けに,ASPサービスを開発し,提供を始めるベンダーが増えてきた。ASPサービスでは,ソフトウエア・ラインセンスやアプライアンスとして販売される製品に比べ,機能を基本的なものに絞っていることもあるので注意が必要だ。

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