「SolarisにもLinuxのようなサード・パーティによるディストリビューションが生まれている」---Sun MicrosystemsのOpen Source and Standards EvangelistであるGilles Gravier氏は,Solarisをオープンソース化した効果をこう語る。
Sunは2005年,同社のOS SolarisをOpenSolarisとしてソースコードを公開した。これにより,同じLinuxカーネルをベースにRed HatやSUSEなどさまざまなディストリビューションが作られているように,Solarisをベースにしたディストリビューションが出てきている。Nexenta,BeleniX,SchilliXである。
Nexentaは,SolarisカーネルとDebian/GNU Linuxのアプリケーション・パッケージを組み合わせたものだ。「apt-getコマンドでアプリケーションをダウンロードしてインストールできる」(Gravier氏)。
BeleniXはCDから起動するSolarisディストリビューション。インストールしなくとも使用することができる。「デスクトップ環境はKDEを採用しており,非常に安定している。」(Gravier氏)。
また「コミュニティからのコントリビューションによりセキュリティやクオリティが向上した。デバイスを利用するためのドライバ・ソフトの開発もコミュニティにより行われている」とGravier氏は語る。
「Javaもオープンソース化されたことで,UbuntuなどLinuxディストリビューションへの標準搭載が進んでいる。今後コミュニティによってさらに発展していくだろう」とGravier氏は話す。