IT企業法務担当者、IT部門管理者必見!
契約書・約款のチェックポイント、偽装請負・下請法の法律違反の実例、セキュリティの注意点など、法律トラブル回避術を学ぶ1日!
基幹システムの開発失敗を巡ってスルガ銀行が日本IBMに対して110億円を超える損害賠償を求め,日本IBMが反訴して13億円超の支払いを請求。みずほ証券が株誤発注による損失の賠償を求め東京証券取引所を訴えた裁判は,判決日まで決まっていたのが異例の口頭弁論再開へ――。昨年から今年にかけて業界の注目を集め続けているこの2大訴訟に代表されるように,ユーザー企業とITベンダーのトラブルというと構築プロジェクトの破綻やシステムの不具合といった「開発」に目が向けられがちです。しかし,システムやネットワークといった基盤運用でも,多くの“法律の落とし穴”が存在します。
代表格である「個人情報保護法違反」や「偽装請負」は言葉を聞いたことがあるでしょう。前者は法律違反もさることながら,最近の三菱UFJ証券やアリコジャパンの例を引くまでもなく情報漏洩によるビジネスへの影響は甚大です。偽装請負では,何をすると偽装請負にあたるのかを正確に説明できるでしょうか。これまで当たり前のように行っていた作業が,実は法律違反というケースは少なくありません。
データセンターの利用や運用を外部委託する際の「契約」にも落とし穴があります。どんな業務を,どのような品質で委託するのか。状況の変化などで何らかの変更が生じたときにはどうするのか。トラブルが発生したときの責任の所在や,損害や逸失利益に対する補償はどうなるのか。事前に決めておかなければ,トラブルを大きくしてしまいます。
では,運用担当者やネットワーク技術者が知っておくべき法律の知識とは何か。IT法務に強い3人の弁護士が実例を基に解説します。トラブルが起きてからでは遅すぎます。システム部門の一人ひとり,ITベンダーの担当者一人ひとりが最低限の法律知識を習得し、法務リスクを減らすよう努めることが求められています。ぜひ,本セミナーにご参加いただき,“転ばぬ先の杖”を手に入れてください。
日時 | 2009年9月17日(木) 13:00~17:30(開場12:30)予定 |
---|---|
会場 | 青山ダイヤモンドホール(東京・表参道) |
主催 | 日経NETWORK,ITpro |
受講料金 | 38,000円(税込み) |
受講特典 | ★2大特典を会場受付にてお渡しします★ (1)書籍「基礎から学ぶSEの法律知識」 (2)今すぐ使える「契約チェックシート」 |
【ITpro会員サービス登録のご案内】
本カンファレンスにご登録いただきました内容で、ICTに関する専門メールマガジン「ITproメール」などをお届けするITpro会員サービスに、セミナー開催後に登録いたします。サービスの詳細は、ご登録後にEメールで詳しくご案内いたします。既にITpro会員にご登録いただいている皆様は、引き続き本サービスをご愛顧いただけると幸いです。
契約書と約款、ここがチェックポイント
日比谷パーク法律事務所 上山浩弁護士
データセンター事業者と交わした契約書は,自社がたたき台を作ったものですか? 通信事業者の約款はきちんと精査しましたか?――。もちろん,契約の内容はユーザー企業とITベンダーの利害が相反する部分が多いため,自社の希望がすべて通るわけではありません。しかし,その内容をきちんと把握しておけば,他の手段でリスクを抑えたり回避したりすることが可能です。典型的な契約書や約款を題材に,チェックすべきポイントを明らかにします。
【講師略歴】1981年に京都大学理学部を卒業後、富士通でOSの企画や設計に従事。90年に野村総合研究所に転職してビジネス・コンサルティングを手掛ける。98年司法試験合格、2000年弁護士登録・弁理士登録。2003年に日比谷パーク法律事務所に入所。経済産業省が主催する「情報システムの信頼性向上のための取引慣行・契約に関するタスクフォース」で委員長を務める。
偽装請負、下請法、・・・それは法律違反です
内田・鮫島法律事務所 松島淳也弁護士
労働者派遣法,下請代金支払遅延等防止法,著作権法,不正競争防止法,消費者契約法,プロバイダ責任制限法・・・。運用担当者やネットワーク技術者が関係する法律を挙げれば切りがありません。もちろん,すべての法律を詳しく知ることは無理です。しかし,気づかずに法律に違反しているケースは多々あり,コンプライアンス(法令順守)の重要性が高まるなか見過ごすことはできません。どのようなケースが法律違反になるのか,どうすれば防げるかを実例を基に解説します。
【講師略歴】静岡県浜松市出身。1995年3月,早稲田大学理工学部電子通信学科卒業。1997年3月,早稲田大学大学院理工学研究科修了。コンピュータ・グラフィックスを利用した医学用画像処理の研究に従事。1997年4月,富士通株式会社入社。マイクロプロセッサの開発,電子商取引システムの開発等に従事。2006年10月,弁護士登録,内田・鮫島法律事務所に入所。
セキュリティ、被害者にも加害者にもならないために
牧野総合法律事務所 牧野二郎弁護士
システム部の部長代理だった元社員が約148万人分の顧客情報を不正に取得し約5万人分を売却した三菱UFJ証券の事件は業界に大きな衝撃を与えました。権限者の不正抑止が難しいことを示しただけではありません。被害者への謝罪が1万円相当のギフト券と,従来の“相場”を大きく超えたからです。その後もアリコジャパンで顧客情報が流出するなど,いまだに情報漏洩が絶えません。ウイルス感染や踏み台,Webサイト改ざんなども含めセキュリティ面で知っておくべき法律知識を示します。
【講師略歴】1983年に弁護士登録,開業し,1990年に牧野法律事務所開設。1996年,インターネット弁護士協議会を結成し2002年まで代表を務める。2003年,事務所名を牧野総合法律事務所弁護士法人に改名し法人登録。最近では,2006年に内閣官房情報セキュリティセンター 企業・個人評価指標専門委員会委員,2007年にNHKコンプライアンス委員会委員などを務めた。
阿吽の呼吸が通じなくなったのは開発委託だけじゃない!
講師の上山弁護士,松島弁護士,牧野弁護士をパネリストに迎え,受講者の皆様からの質問を中心に「運用担当者やネットワーク技術者が知っておくべき法律の知識」について議論します。
-
日比谷パーク法律事務所
上山浩弁護士 -
内田・鮫島法律事務所
松島淳也弁護士 -
牧野総合法律事務所
牧野二郎弁護士 -
モデレータ
日経NETWORK編集長
小原忍
※講師、講演タイトル等は変更になることがあります。あらかじめご了承ください。