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Asterisk(アスタリスク)
Skypeが登場してから約2年。初めはおもちゃだと思われたSkypeは順調に成長し,企業でも採用する事例が徐々に増えてきた。しかし,Skypeは管理が困難だったり,内線専用に使うことはできない,着信転送などの機能がないなど,企業にとっては使いにくい面があるのも事実。企業の電話を全面的に置き換えるといったことは将来像としても想像できない。 しかし,企業の電話システムを完全に変えてしまう可能性を持つ製品が登場してきた。米ディジウム社のマーク・スペンサー社長が開発したAsteriskというIP-PBXのソフトウエアだ。何が画期的かというと,ソフトウエアのソース・コードを公開して誰でも修正できるオープン・ソースとして作られていることだ。 現在,企業向けのIP-PBXは独自のハードウエアで提供されるもの,ソフトウエアで提供されるものとある。どちらにしてもそのソフトあるいはハードを開発した会社にしばられてしまうことは変わらない。例えばアプリケーションとの連携機能を自社で作りこむといったことは簡単にはできないのだ(表1)。
また,これらIP-PBXは価格も高い。例えば1オフィスで250台くらいIP電話を入れる場合,典型的には1500万円くらいのコストがかかる。Asteriskであれば,ソフトは無料であり,サーバーも安価なものが利用できる。IP電話機も海外では1万円くらいで入手できる。つまり300万円程度かければ構築できてしまうわけだ。 Asteriskは音声自動応答機能や,ボイス・メール,会議電話などの機能を備えており,既存のPBXなどとこれらの機能を組み合わせて使うこともできる。またプロトコルもさまざまなものをサポートしており,相互変換も可能。プロトコル変換ゲートウエイとして使うことも可能だ。 アプリケーション間連携が簡単にできる
日本のユーザーには日本のPBXが向く? ただ,電話機の多数のボタンを使った機能などは,現在のところAsteriskでは使えない。 では,これをもって「日本のユーザーには日本向けに作り込んだ日本のPBXがいい」と言い切っていいのだろうか。 十数年前,日本のオフィスのコンピュータとしてメーカー各社は独自の「オフコン」を作っていた。これらは日本向けに作り込んだ機能を持っていたが,WindowsやUNIXなどの「オープン・システム」が台頭したことにより,もろくも市場を失った。PBXの世界で同じことが起こらないと誰が言えるだろう。 |