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[機械学習革命5]人間は何をすべきか

2014/08/08
中田 敦=日経コンピュータ (筆者執筆記事一覧
出典:日経コンピュータ 2014年1月9日号pp.36-39
(記事は執筆時の情報に基づいており、現在では異なる場合があります)

 コンピュータは今、人間に頼らずにデータを学び、アルゴリズムを作り出し始めている。その結果、データを分析して特徴や傾向を見つけ出したり、アルゴリズムを開発したりするデータサイエンティストやプログラマーの仕事が、コンピュータに置き換えられ始めている。

未来4
機械学習の弱点が露呈

 大きな可能性を秘める機械学習だが、弱点もある(図11)。最も深刻なのは、学習していない事象には対応できないことだ。例えば、機械学習を全面的に採用したコンピュータ将棋のBonanzaは当初、王将が敵陣に入る「入玉」に対応できなかった。学習対象としていたプロ棋士の棋譜では、入玉が発生するケースはほとんどなかったからだ。

図11●機械学習の弱点
機械学習は万能ではない
[画像のクリックで拡大表示]

 Bonanzaの開発者である保木特任助教は、入玉に対応できるよう、入玉が起きた棋譜の学習も試してみたが、逆効果となった。入玉が起きるような「下手」な棋譜を学ばせることで、普段の棋力が落ちてしまったのだ。

 国立情報学研究所(NII)社会共有知研究センター長の新井紀子教授は、「表現が異なる二つの文章の意味が同じかどうかを判断する『含意関係認識』なども機械学習は苦手とする」と述べる。合意関係認識は、意味の推論や文章の要約などの際に必要となる技術だ。新井教授は「機械には何ができて、何ができないかを見極めることも、人間にとっての重要な仕事だ」と語る。

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