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ヤフーがOpenStackを採用したワケ

2014/07/18
手嶋 透=日経Linux (筆者執筆記事一覧

 現在、IaaS(Infrastructure as a Service)レベルのクラウドインフラとしては、Amazon Web Services(AWS)および、それと互換性を持つものに注目が集まっている。その背景には、AWSに備わるAPI(Application Programming Interface) が、IaaSにおける事実上の標準APIになっていることがある。ヤフーは現在、AWSのAPIと互換性を持つOSS(Open Source Software)のプライベートクラウド構築ソフト「OpenStack」を採用し、同社が提供する各種サービスのインフラを構築している。

写真1●ヤフー システム統括本部 サイトオペレーション本部 インフラ技術3部 シスアド 佐藤 佑介氏
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 初期には、OpenStackは荒削りでインストールすることすら一仕事だったが、数回のバージョンアップを経て機能が強化されるとともに、品質が向上していった。OpenStackを同梱するLinuxディストリビューションの登場や、使い勝手に優れるGUIインストールツールのリリースといったエコシステムの整備が進んだことも相まって、今ではインストールして小規模な環境で試すのは、決して難しいことではなくなっている。

 とはいえ、大規模な環境でOpenStackを本格活用しようとすると、まだ一筋縄にはいかない部分があるのも事実。「数千あるいは万のオーダーの仮想マシンが稼働するシステムを運用するには、さまざまなノウハウが必要になる」。こう話すのは、ヤフーにおいて社内向け仮想環境の構築・運用に携わっている佐藤 佑介氏(写真1、システム統括本部 サイトオペレーション本部 インフラ技術3部 シスアド)である。

 ヤフーでは現在、OpenStackで作成・管理する仮想マシンをショッピング、ヤフオク、知恵袋、トラベル、不動産、ブックストア、ゲームといったサービスのプロダクション環境(本番環境)のほか、各種サービスの開発用サーバーとして利用しているという(写真2)。では、どのような経緯から仮想マシンの作成・管理にOpenStackを利用することにしたのか。

写真2●OpenStackで構築したプライベートクラウドがヤフーのサービスを支える
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 同社では2008年ごろから、開発環境としての利用を中心に仮想マシンの活用が本格化した。それに伴って、「仮想マシンの作成効率や管理効率を高める必要が生じ、独自に開発して利用していた管理の仕組みをつぎはぎで拡張していった」(佐藤氏)という。よかれと思って機能を強化していったものの、運用の工数が増え、リソース不足によって新規開発がなかなか進まない状況に陥ったとのことだ。こうした課題を解決するために、OpenStackによるプライベートクラウド環境を構築するに至ったのである。

 「ITインフラSummit 2014」では、ヤフーがOpenStackに移行するまでの経緯、プライベートクラウドとしてOpenStackを導入することによるメリット、実際の構築・運用におけるポイントについて解説してもらう。現場で実践している佐藤氏の講演から、OpenStackの真の姿が浮かび上がってくることだろう。

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