「目指せ! トップアーキテクト」と、「技術者をプロジェクトマネジャーにするな」を読みました。どちらもIT技術者について記したものです。

 前者は文字通り、ITアーキテクトの重要性についての記事です。「これが日本のトップアーキテクト」という短期連載の1回目ですが、「これまで優秀なエンジニアはプロジェクトマネジャーへのキャリアを歩むのが一般的だった。しかしこれからはITアーキテクトが高く評価される時代になる。技術や開発方法論を極め、ITアーキテクトをぜひ目指してほしい」という終わりで、次回へとつなげています。

 最後まで読むと、プロジェクトマネジャー軽視の風潮に対する警鐘だと感じるのですが、後者は前半の内容が刺激的です。以下に引用します。

 「私は『SEさん、あなたは誰』と思い悩んでいたのだが、あるとき突然ひらめいた。そうか、SEって『何でも屋』なんだ! つまり、システム開発における『総合職』である。アーキテクトもやれば、プログラマーもやるし、何でもやる。終身雇用を旨とする日本企業の風土に極めてマッチした職種なのだ」

 記事で示された技術者像は対照的なようにも感じますが、どちらも現実だと思います。果たして、IT技術者はどういったキャリアを描くべきなのか、考えていきます。