今年もグーグルの開発者向けイベント「Google I/O」が、米サンフランシスコで現地時間の6月25日に開催された。5月にアップルが開催したWWDCに続いて、Google I/Oが開催されたことで、今後のiOS・Android双方の陣営の取り組みや方向性が見えてきたことになる。
Androidの新バージョン「L」、最大の変化はデザイン
Google I/Oでは、事前に噂されていた「NEXUS」シリーズの新ハードに関する発表がなかったことから落胆する人も多かったようだが、Androidの最新バージョンとなる「L」に関しては発表がなされている。
具体的なバージョン名や、定番となった“アルファベット順のお菓子”のコードネームに関する発表はなかったが、内容からAndroidの今後の方針について見て取ることができた。
WWDCでiOSの新バージョン「iOS 8」を発表したアップルは、新プログラム言語「Swift」の導入や、アプリ間連携や文字入力システムの開発者に向けた開放を進めるなど、アプリを開発・提供する人たちにとって非常に大きな変化をもたらしている。
では今回、グーグルがGoogle I/Oで発表した「L」は、どのような変化をもたらすものとなっているのだろうか。
「L」で最も大きく変化したポイントは、デザインとインタフェースだ。新たに「マテリアルデザイン」と呼ばれるデザインが導入され、フラットでありながら奥行きがあり、タイル調でカラフルなデザインである。
次の動作に移る際には、単に画面が切り替わるだけでなく、アニメーションがふんだんに取り入れられるようになっている。これは動作に動きをつけることで、前の動作に続いてこれから何をするかが分かりやすくなるよう、連続性を重視したためだろう。
ちなみにこのマテリアルデザインは今後、Androidだけでなくグーグルの様々なサービスに導入されていくとのこと。Androidのアプリを開発する上では、今後マテリアルデザインを強く意識する必要があるといえそうだ。