ここは、ネットワーク関連企業「BPネットワークス」が誇る本社の超高層タワービル……の地下3階、機械室の隣にある第二R&Dセンターである。社内外から持ち込まれたネットワークに関する疑問を、様々な実験や調査を通じて解明する謎の部署だ。

 冬のある日、片岡さん、なにやらプレミアム付き限定商品を入手しようと必死になっている。

 この連載は、報道目的の実験を行い、その結果を掲載するものです。内容には十分注意をしていますが、記事内容を試すことは自己責任で行ってください。

片岡:だから名前と携帯のメアドを貸してくれるだけでいいから!

吉田:そんなにレアなものなんですか?

堀部:名義を貸すだけですよ! 支払いは先輩がしてくださいよ!

 いつものように原さんがやってきた。

原:はーい、みなさん! あれ?

堀部:先輩が何かのレア物の抽選のために名前を貸せってうるさくて…。

原:片岡さん、ここでもやってるの? はいはい、お仕事! 今回の依頼よ! ジャン! 「ネットワーク機器のIPアドレスを重複させるとどうなる?」

堀部:どうなるんでしょう。例えば最近のOSはARPでIPアドレスの重複チェックをしているので、ネットワーク機器も同じように重複しないのでは?

原:そうね。WindowsだとGratuitous ARPで重複チェックするから大丈夫だけど、ネットワーク機器はどうかな?

吉田:Gratuitous ARPって、自分自身のIPアドレスに向かって出すARPですね。意味不明でしたが、IPアドレスの重複チェックに使っているのですね?