ニュースキュレーションアプリ、ニュースまとめアプリの動向をキーパーソンに聞く本連載の第1回目は、アプリ「Gunosy(グノシー)」を提供しているGunosyの木村新司共同最高経営責任者(CEO)に聞いた。「ニュースを読まないといけない、と思っているけれど、なかなか読まない人に向けて作った」(木村CEO)。

 Gunosyの最大の特徴は、システムによる自動化を徹底していること。ユーザーに推奨する記事を、閲覧履歴やソーシャルメディア上での話題性といったデータを基に抽出する。木村CEOは「人がどんな情報を必要としているのかは、データを見ていれば分かる」と語る。

(聞き手は中村 建助=ITpro編集長、高下 義弘=ITproライター)


若い世代が新聞を読まないと言われて久しいです。

 30代の人はおそらく「読まなきゃいけないとは思っているのだけれど、ついつい読まない」という人が多いですよね。その下の20代はもっと読みません。

 しかし、それでもニュースを読みたいし、読まなきゃいけないという気持ちは持っています。であれば、若い世代が多くの時間を費やして使っているスマートフォンを通じて、読むべきニュースや読みたいニュースがきちんと手元に届くようにすればいいのではないか。これがGunosyの狙いです。

Gunosyの木村新司共同最高経営責任者(CEO
Gunosyの木村新司共同最高経営責任者(CEO)
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スマホでニュースに触れてもらう

「新聞を読まない世代」にニュースを届けるための工夫は。

 スマホ中心に設計しました。プッシュ機能を使ってニュースを毎日定期的に配信します。

 プッシュ機能がニュースを読んでもらう上では重要です。PCなどのデバイスであれば、メルマガを配信してそこから記事のURLをクリックしてもらって、といった具合に、複数の段階を踏まなければいけません。一方、スマホのプッシュ機能であれば、プッシュ通知をクリックすればすぐにニュースが閲覧できる。この差は大きいです。