2012年7月、日本に3カ月以上在留する外国人は、在留カードの携帯が義務付けられた。在留カードには、氏名、生年月日、性別、国籍、住所などが記載されている。在留カードの氏名は、通常はアルファベット(ローマ字)大文字のみによる記載となるが、申し出により漢字で記載することもできる。

 この在留カードの外国人氏名に使える漢字が、入国管理局正字(以下、入管正字)であり、2011年12月の「法務省告示第582号」で定められている。

 入管正字は、漢字1万3285字を収録する漢字コードである。各漢字には4桁あるいは5桁の16進数が付けられており、本稿では、N+xxxxあるいはN+xxxxxで示すことにする。

 1万3285字の内訳は、JIS X 0213の第一・第二・第三・第四水準漢字および「仝」の1万51字、JIS X 0212の漢字のうちUCS(Universal Multiple-Octet Coded Character Set、いわゆるUnicode)がJIS X 0213と重ならない3058字、以下に示す「法務省告示第582号」の別表第一の176字である。

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 別表第一は現実には178字を収録しているが、N+8AAA、N+F96F、N+F9A1は同じ「」であり、これらを本稿ではN+8AAAで代表させて176字と数えることにする。この立場に立てば、入管正字1万3285字のうち、以下の5字を除く1万3280字についてはUCSと同一だと考えることができる。

N+E479N+E5D6N+E5D7
N+E5D4N+E5D5