ここ1、2週間、「App Storeがリワード広告に対する規制を厳格化しているのではないか」という話題が、アプリ関係者の間で大きな注目を集めている。今回はこの件について、どのような影響があるかを考えてみたい。

App Storeがリワード広告に関する規制を厳格化か

 各アプリマーケットには、アプリを提供する上で「してはならないこと」を定めている。中でもApp Storeは運用ルールが厳しく定められており、プロモーション関連の施策についても厳しい規制が設けられている。

 特に以前より指摘されているのが、いわゆる「リワード広告」に対する規制だ。他のアプリのダウンロードを促進するため、アプリをダウンロードするとゲーム内で使えるアイテムを与えるといった広告施策が、リワード広告に相当する(詳しくはこちらの関連記事を参照:第65回 善か悪か?立場で変わる「リワード広告」と「ブースト」)。

 App Storeでは、以前よりリワード広告や、それに相当する広告施策に対して明確に禁止措置を打ち出していた。だが実際の運用は必ずしも厳密ではなく、リワード広告に類する機能を備えたアプリがある程度出回っていたことも知られている。

 だが最近になって、そうしたリワード広告に類する機能を備えたアプリを、アップル側がリジェクトするケースが増えているようだ。そうしたことから、「規約の運用が厳密になり始めたのではないか」という声が広まっている。

なぜ、リワード広告によるブースト施策が規制されるのか

 最近、禁止行為に相当する機能が含まれるとしてリジェクトされているアプリには、ダウンロードすると何らかの報酬がもらえるというものだけでなく、プロモーションの映像を見たり、SNSでシェアしたりすると報酬がもらえるものなども含まれているようだ。