「WiMAX 2+(ワイマックス・ツープラス)」はKDDIグループのUQコミュニケーションズが提供する、データ通信特化型モバイル通信サービスの名称。2014年6月時点の公称最高速度は110Mbps。

 同社が現在も展開中の「WiMAX」の後継サービスに当たる。UQは2013年7月に総務省から20MHz分の新規周波数帯割り当てを受けたうえで、すでにWiMAX用などとして割り当てを受けており新規分と連続する30MHz分の周波数帯を合わせた50MHz分を利用。2013年3月にWiMAX 2+サービスを開始した。

 今後準備ができ次第基地局を増速する方針で、2015年ごろまでに最高220Mbpsにする目標を掲げている。増速したサービスを使うには、その速度の通信に対応した端末が別途必要になる。

 LTEに匹敵する高速度のデータ通信を提供していることや、実質定額制でデータ容量制限が比較的緩いことから、データ通信のヘビーユーザーから一定の支持を得ている。一方で、新サービスであるためにエリア展開は遅れている。現状で本格サービスを提供しているのは関東・中部・関西圏のみで、札幌・仙台など地方都市での本格展開は2014年7月以降を予定している。東京都心部でもビルの上階や地下街、店舗の奥などでは使えない場所が多い。

 UQコミュニケーションのWiMAX 2+対応端末は2014年6月までに2機種が発売された。このほか、au(KDDI)の2014年夏モデルのスマートフォン主要機種にはWiMAX 2+が標準搭載された。今後も都心部のデータ通信利用を中心に、既存のモバイル通信サービスに対して補完的な役割を担っていくとみられる。